2018年12月11日(火)

ソフトバンク通信障害 航空便遅延や物流ストップ

ネット・IT
2018/12/6 21:38
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ソフトバンクの携帯電話サービスで6日午後、大規模な通信障害が発生した。同社の契約数シェアは2割あり、幅広い企業活動に影響が及んだ。航空会社では携帯回線を介した搭乗者データの確認ができず、遅延が発生した。障害が起こって4時間半で完全復旧したが、通信サービスと経済のつながりの深さを改めて浮き彫りにした。

午後1時39分ごろ、ソフトバンク契約者の電波が圏外になった。同社の格安ブランド「ワイモバイル」や、ソフトバンクが回線を貸す関西電力子会社ケイ・オプティコムのブランド「マイネオ」など格安スマートフォン(スマホ)サービスもつながりにくくなった。

障害エリアは全国に広がった。ソフトバンクは回線をつなぐ交換設備の不具合が原因とみて詳しい内容を調べている。影響を受けた人数などはまだ明らかではない。

完全復旧したのは午後6時4分。ここまでビジネスの現場は揺れた。

格安航空会社のジェットスター・ジャパンでは、成田空港を出発する7便が最大15分遅延した。ゲートで携帯端末を使って搭乗券を確認する際、ソフトバンクの回線を介してデータを送受信していた。手作業による確認に切り替えて対応した。

交通分野ではJR東日本で、アプリ「モバイルスイカ」を使った新幹線、在来線グリーン車の指定席券の購入や払い戻しができなくなった。

物流網もストップした。佐川急便では、集荷依頼や再配達の情報がセールスドライバーの専用端末に届かなかった。セールスドライバー専用の携帯電話も使えず、連絡が取れない状況となった。

新市場も通信とは無縁ではない。三井不動産リアルティのカーシェアサービス「カレコ・カーシェアリングクラブ」で一部の車両が使えなくなった。このサービスでは利用者がスマホで施錠・解錠する。車両に搭載される通信用機器が障害で作動しなかったようだ。

オリエンタルランドが運営する東京ディズニーリゾートでは、購入した電子チケットをスマホのアプリで表示できない顧客に対し、本人確認によって入場してもらう対応に追われた。

電気通信事業者協会によると、9月末時点のソフトバンクの携帯契約数は4043万件で、通信障害に伴う個人の生活やビジネスへの影響は大きい。ソフトバンクでは今年2月にも大規模な通信障害があった。固定電話の設備の不具合が原因で、携帯から固定への通話がしづらくなり、67万人に影響した。

ソフトバンクは今月19日に上場を控えている。グループの投資戦略を強化するため資金を調達する。通信障害はインフラ企業としての信頼を傷つけ、上場後の事業にマイナスとなりかねない。

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