2018年12月13日(木)

バングラ首相、原発建設「来年日本の提案も期待」
23~24年稼働の2基に続き

南西ア・オセアニア
2018/12/6 14:00
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【ダッカ=黒沼勇史】バングラデシュのシェイク・ハシナ首相は日本経済新聞の単独インタビューに応じ、2017年に建設に着手した同国初の原子力発電所の2基が24年までに稼働するとしたうえで、19年にも2カ所目の建設に関し提案を国際的に募ると明らかにした。「日本が良い提案をしてくれればそれを採用したい」とも述べた。足元で8%近い経済成長率が今後10%に加速するとみて、電力供給の底上げを図る。

インタビューに答えるバングラデシュのシェイク・ハシナ首相(5日午前、ダッカ)=小高顕撮影

首都ダッカの首相公邸で5日、取材に応じた。バングラの導入済み発電能力は1万7340メガワットで、天然ガスが58%を占める。ただこれまで依存してきた国産ガスの産出量が減り、液化天然ガス(LNG)の輸入を増やすほか、原発の導入や再生可能エネルギーの活用などで年率10%増とされる需要増を賄う方針だ。

同国初の原発はロシアとインドが協力し、バングラ西部ループールで建設が進む。ハシナ首相はインタビューで、この原発の原子炉2基(計2400メガワット)が「24年までに稼働する」と述べた。

2カ所目については「用地の選定中だが(同国)南部に設けたい。(各国の)提案は選挙後に募る」と述べた。バングラは議会選投票日を30日に控えている。

一部現地メディアは中国企業が建設に名乗りを上げたと報じたが、ハシナ首相は「我が国に最適な提案かがより重要だ」と述べるにとどめた。一方、日本からの提案にも関心を示し、各国を競わせる思惑をのぞかせた。

バングラの実質経済成長率は昨年度(17年7月~18年6月)、7.86%だった。ハシナ首相は18年度予想を8.25%としたうえで「徐々に9%、10%と加速する」と述べた。また自身が再選したら「一連の経済政策を確実に進め、21年までに10%、2桁成長を達成する」とも言及。実現すればアジアで最速になる見込み。政策の一例として、国内100カ所に設ける経済特別区(SEZ)が外資系企業の進出を促すと強調した。

同国南東部コックスバザールには17年8月以降、隣国ミャンマーで迫害を受けたイスラム系少数民族ロヒンギャ約70万人が難民となって逃れている。両国はロヒンギャを11月にミャンマー側へ帰還させる方向で準備を進めたが、難民自身が帰還を望まず頓挫した。

ハシナ首相はインタビューで、食糧・住居の提供など「我々のやるべきことはやった」と強調。「今度は国際社会の出番だ。ミャンマーが自国民(ロヒンギャ)をどうやって自国に連れ戻すか(を示す時だ)」と語り、ロヒンギャ問題を2国間でなく、他国や国際機関を巻き込んで解決したい考えを示した。

一方、バングラ議会選を巡っては、14年の前回選挙は最大野党バングラデシュ民族主義党(BNP)がボイコットし、与党アワミ連盟(AL)率いるハシナ首相が続投。今回はBNPも参加するが「ALが優勢」(地元紙記者)との見方が多い。

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