三井物産、小売店顧客の購買分析 英分析大手

2018/12/6 12:15
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三井物産は小売店向けにビッグデータを活用した顧客の購買分析サービスを始める。データ解析大手の英ダンハンビーと新会社を設立した。膨大な購買データをもとに商品の仕入れや価格設定などを提案する。売れ行きが悪くても、優良顧客による購入が目立つ商品は在庫を切らさないようにするといった分析を可能にする。店員の経験や勘に頼らず、効率的な販売戦略づくりを支援する。

ダンハンビーと三井物産は共同出資会社「ダンハンビー・三井物産カスタマーサイエンス」(東京・千代田)をこのほど設立した。

ダンハンビーは英スーパー大手テスコの子会社。欧米を中心に世界の大手小売店を顧客として抱え豊富な実績を持つ。日本の小売業でノウハウがある三井物産と組み、日本の地域性を踏まえて提案をする。

新会社のサービスは、消費者の購買行動を分析して、売れる商品、売れにくい商品を選別する。棚の商品数を減らして店舗運営の効率化を支援する。ダンハンビーは業績不振に陥ったテスコに対して商品の種類を2割減らしながら、売り上げを2%増やした実績がある。

ダンハンビーは英スーパーのテスコなどで業績回復につなげた実績がある(写真はタイの店舗)

ダンハンビーは英スーパーのテスコなどで業績回復につなげた実績がある(写真はタイの店舗)

顧客のデータ分析にあたり、購入金額や来店頻度から顧客を属性ごとに分類する。店舗売り上げの約7割は2割の優良顧客が占めるため、こうした顧客の来店をさらに促す店づくりを提案する。例えば、優良顧客が購入しがちな製品は売上点数が少なくても在庫を切らさないようにするといった、販売実績だけでは見えない商品の仕入れを提案する。

また、過去の購入データから顧客の嗜好にあわせたクーポンを送るなどして誘客につながるマーケティング策を立案できるようになる。

ダンハンビーはフランスの「モノプリ」などの小売店のほか、「マクドナルド」などの外食チェーンなども顧客として抱える。新会社は国内の大手小売店だけではなく、外食チェーンや食品など消費財メーカーの新製品開発向けにも営業していく。三井物産は国内で独占的にダンハンビーのノウハウを提供できる契約を結び、独自性が高いサービスとして顧客を獲得する。(世瀬周一郎)

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