2019年6月20日(木)

トヨタなど、踏み間違え防止装置を発売 後付け可能

2018/12/5 13:30
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トヨタ自動車とダイハツ工業は5日、アクセルとブレーキの踏み間違いなどによる事故を防ぐ後付けの安全装置を発売した。75歳以上の運転免許保有者は国内で500万人を超え、高齢ドライバーへの対応が重要性を増している。トヨタグループのアイシン精機が高齢者向けライドシェア(相乗り)サービスの実証実験に乗り出すなど車関連各社はシニア層のニーズを取り込もうとしている。

アクセルとブレーキの踏み間違いを知らせる警告装置

トヨタが売り出した安全装置は障害物が近くにある状態で強くアクセルを踏むとブザーが鳴り、急発進を防ぐ。新車の多くが安全装置を搭載する一方で、保有台数に占める割合はまだ小さい。後付け装置の販売で安全機能の普及を目指す。

まずは販売台数が多く高齢車の利用が多いハイブリッド車(HV)「プリウス」と「アクア」用から始め、高齢者の利用が多い車種を中心に対象となる車を広げる。プリウスは2009年5月~15年12月に販売された3代目が対象。価格は5万5080円で、全国のトヨタ販売店で販売する。

車の前後に超音波センサーを2個ずつ設置。近くに障害物があるときにアクセルを踏み込むと、車内に設置した表示機が警告を表示し、ブザーが鳴る。さらに強く踏むと加速を抑える。新車に搭載する安全システムが備える自動ブレーキは搭載しない。

ダイハツも同日、後付け可能な安全装置を発売した。価格は工賃込みで5万9508円。ダイハツ車の販売店で約3時間で取り付けられる。累計販売台数の多い07年に発売された2代目「タント」が対象で、対象車種は今後広げる。

トヨタ・ダイハツともに新車のほとんどに安全機能を搭載するが、新車の平均買い替えサイクルは約7.5年。安全装置を搭載する車が保有車全体に占める割合はトヨタで1割未満、ダイハツで約2割とみられる。後付け装置で安全機能の普及を図る狙いだ。

交通事故総合分析センターの統計によると、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故は減少傾向にある。それでも17年には4722件の事故が発生した。ペダルの踏み間違いによる事故は75歳以上のドライバーが起こしやすいという。

警察庁によると、17年末時点で75歳以上の運転免許保有者は約540万人だった。75歳以上の約3割が免許を保有している。運転の誤りなどによる事故を防ぐため、警察や行政が連携して免許の自主返納などを呼び掛けるが、自家用車が生活に欠かせない「足」であることも多い。

トヨタ系部品メーカーのアイシン精機はスギ薬局と共同で、愛知県豊明市で高齢者向けライドシェア(相乗り)サービスの実証実験を25日まで実施している。運転が徐々に難しくなってきた高齢者や、自家用車を手放した高齢者らに買い物や通院のための移動手段を提供する。

世界的にみても急速に高齢化が進む日本で開発した技術やサービスは海外にも展開できる可能性がある。安全や安心という車の基本的な性能の差にもつながるだけに各社は開発に力を入れている。

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