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神戸市、認知症の事故で最大3000万円の見舞金

認知症患者が絡む事故やトラブルの被害者に最大3000万円の見舞金を支給する救済制度を盛り込んだ神戸市の「認知症の人にやさしいまちづくり条例」の改正案が、5日の市議会本会議で可決、成立した。2019年4月に施行し、財源として、個人の市民税均等割に年400円を上乗せし年3億円を捻出する。市全体で安全に暮らす仕組みづくりを目指す。

認知症患者側の賠償責任の有無によらず見舞金を支給するのは全国初となる。賠償金を支払う必要が生じた場合、最大2億円を支給する。被害者と認知症患者や監督責任のある家族など加害側を救済する狙いだ。市民税の均等割に福祉目的で増税するのも初の事例となる。

神戸市は今後、24時間365日対応の相談窓口の設置や、捜索サービス支援などの取り組みも計画している。

同市の取り組みの背景にあるのが認知症患者が関係する事故の社会問題化だ。2007年に愛知県大府市で起きた鉄道事故で、JR東海は電車にはねられた患者の家族に約720万円の損害賠償を請求。最高裁は16年、賠償責任なしとの判決を言い渡したが、状況によって家族が賠償金を支払う可能性は残された。

列車事故を受け大府市は今年6月、市が保険料を全額負担して個人賠償責任保険に加入する制度を始めた。神奈川県大和市などでも公費による保険料の負担制度が広がりをみせているが、賠償責任がある場合に限られていた。

神戸市の担当者は「(賠償金がもらえず)被害者が泣き寝入りするケースが予測される」としている。例えば、大阪府に住む認知症患者が神戸市民に対して被害を与えた場合でも、被害者に対し支給される。

認知症か、その疑いが原因で行方不明になったとして警察に届け出があったのは17年が約1万5800人と過去最多。統計を取り始めた12年から6割増えている。

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