2019年1月24日(木)

大学法人トップと学長、役割分担 アンブレラ方式統合で素案

大学
2018/12/4 20:55
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国立大学法人が複数の大学を経営できる1法人複数大学制について、ガバナンスのあり方などを検討している文部科学省の有識者会議は4日、中間まとめの素案を公表した。経営力を強化するため、法人のトップと各大学の学長の役割分担を明確にした。

1法人複数大学制は「アンブレラ方式」とも呼ばれる。現状では国立大学法人は1つの国立大しか運営できないが、大学の再編・統合を促す目的で中央教育審議会が11月の答申で提言した。

18歳人口の減少を受けて規模を適正化したり、大学同士の協力による教育研究の質を向上したりするのが狙いだ。すでに名古屋大と岐阜大など4組9大学がこの方式による統合を目指すことを表明している。

素案は各大学の自主性や特長、伝統などを生かしつつ、法人統合のメリットも出るように配慮した。

新国立大学法人の長は法人経営の責任者として人材や資源、予算を掌握。複数大学の教員や施設を効果的に活用するためにリーダーシップを発揮する。一方、学長は法人全体の経営方針に従いつつ、各大学の教育研究の実施体制、カリキュラムの編成などで一定の権限や裁量を持つ。

法人の長は法人内の選考会議で候補者を選び、文科相が任命する。学長は法人が決めた方法によって選考するなどした人物を、法人の長が任命する。法人の長と学長を兼務することもできる。

現在各大学には教育研究の方針を審議する「教育研究評議会」がある。素案では、大学間の連携をはかるため、この評議会を法人におくこととした。経営について議論する「経営協議会」も法人に置くが、大学ごとの分科会をつくることもできるようにした。

4日の会議では、現状の1法人1大学の仕組みについても議論した。現在は学長と法人の長が兼務する。これを別にできるようにするかについて「学長が法人の長を兼ねるのはオーバーワーク」との賛成論がある一方で、分けた場合のメリットやデメリットを議論すべきだといった慎重論もあった。

有識者会議は2018年度末をめどに最終まとめを行う予定。文科省は19年の通常国会で関連法の改正を目指す。

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