2018年12月19日(水)

偏在是正「東京の稼ぐ力そぐ」 都知事、反対姿勢貫く

税・予算
政治
東京
2018/12/5 2:00
保存
共有
印刷
その他

東京都の小池百合子知事は4日開会した都議会の所信表明演説で、都と地方の税財源の偏在を是正するための国の検討に対し「東京を標的とした税制度の見直しは断じて認められない」と述べ、改めて反対した。その上で国に「広い視野に立った大局的な判断」を求めた。12月中の2019年度税制改正大綱の決定ぎりぎりまで、反対姿勢を示し続ける考えだ。

東京都議会の本会議で所信表明する小池百合子知事(4日)=共同

東京都議会の本会議で所信表明する小池百合子知事(4日)=共同

地方法人課税による都から地方への再分配を巡り、政府・与党では現在の年間4000億円から1兆円規模に引き上げる方針ともされる。都は知事をはじめ、都議も含めて「オール東京」(小池知事)で国に見直しを働きかけている。

小池知事は演説で、東京は日本経済のけん引役だとして「日本全体の活性化につながる効果的な投資が必要」と強調。国の措置は「東京の稼ぐ力をそぎ、日本全体にとってもマイナスとなる行為だ」と断じ、「東京と日本の成長を止めてはならない」と繰り返した。

さらに「地方税財政制度を抜本的に改革し、地方の権限と財源の拡充を図るべきだ」と訴え、都から地方へと財源を水平に移す現在の手法を批判。国から地方への税源移譲による地方分権改革の推進が不可欠と訴えた。

都の税収は17年度決算ベースで5兆2730億円。今回の税制改正で焦点となっている地方法人2税(事業税・住民税)は1兆8509億円だった。

実際に偏在是正措置の規模が総額で1兆円規模になると、地方法人課税の半分以上が国に吸い上げられ、地方に再分配されることになる。都税収全体では2割に相当する。小池知事は演説後、記者団に「いろんな額が飛び交っているが、一切どこからも聞いていない」と述べるにとどめた。ただ、都庁内では都財政への打撃が大きくなると懸念が強まっている。

都は11月、有識者会議の報告書を踏まえ、偏在是正措置に反対する姿勢を鮮明にした。ただ、これまでの与党税制調査会などでの議論では、都の意向が反映されている形跡はないという。

都は大綱決定まで反対を訴え、措置の撤回や規模縮小を求めていく方針。だが、決定後にどう対応していくかについても視線が向きつつある。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報