2019年6月25日(火)

三菱ケミカルHD、利益目標を4100億円に「引き上げ」

2018/12/4 17:38
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三菱ケミカルホールディングスは4日、2021年3月期を最終年度とする中期経営計画のコア営業利益の目標を4100億円にすると発表した。当初計画を300億円引き上げた。子会社の大陽日酸による大型買収が利益を押し上げる。ただし医薬関連など当初見込みを下回る分野もあり、中期計画の進捗は順風満帆とは言いにくい。

医薬関連の業績は当初計画を下回っている(4日、東京都千代田区)

17年3月期に始まった中期経営計画では、コア営業利益で3800億円を必達目標に掲げた。アクリル樹脂原料の市況高騰などもあり、17年末には「4300億円」の超過達成に意欲を見せた。それから1年、新しい必達目標として4100億円を設定した格好だ。

「『必達』だった3800億円を達成できるのは大きな成果だ」。越智仁社長はそう胸を張るが、今回の上方修正は手放しで喜べる内容ではない。大陽日酸が買収した米プラクスエアの欧州事業が約380億円の上積み要因となった。足元では軟化傾向だが、アクリル樹脂原料やニードルコークスの市況高もある。

一方でヘルスケアは21年3月期時点で1250億円の利益を見込みながら、ほぼ半減の660億円にとどまる見通し。買収した米ニューロダームでパーキンソン病治療薬の発売が遅れる。国内も薬価が引き下げられ、収益力が低下している。「(ミューズ細胞などの)生命科学インスティテュートも計画未達になる」(越智社長)という。

中期計画の成否をはかる目安の1つは機能商品分野だ。21年3月期に1200億円の利益を見据え、電池部材や光学フィルムの増産投資を続ける。残り2年間で年率20%近い急成長に挑戦する。

17年に三菱化学、樹脂、レイヨンの3社統合で発足した三菱ケミカルのコスト削減や事業成長も求められる。中期計画の終了までに500億円の利益を捻出する計画だが、19年3月末で200億円強と、進捗は折り返し地点にも達していない。今春に三菱ケミカル社長に就任した和賀昌之氏の手腕の見せどころだ。

(新田祐司)

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