2019年7月21日(日)

自動車部品のメガサプライヤー、自動運転で日本に照準

日経産業新聞
コラム(ビジネス)
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2018/12/5 11:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

自動車部品サプライヤーの外資系大手が日本で自動運転技術を猛アピールしている。仏自動車大手のヴァレオや独コンチネンタルの日本法人が相次いで日本で自動運転の新技術を発表。日本メーカーは系列サプライヤーで固められているが、外資勢はM&A(合併・買収)で技術を蓄積。ハードルの高い日本市場の切り崩しを図っている。

「長旅、お疲れさまでした。事故もなく、安全運転で良かった」。10月、茨城県つくば市で約40人の技術者が長旅を終えたヴァレオの自動運転車を拍手で出迎えた。17日間をかけて茨城から北海道に渡り、本州を鹿児島まで南下。四国を経由して茨城に戻ってきた。高速道路を中心に計6700キロを走破した。

ヴァレオは自動運転車で日本一周の実証実験を実施した

ヴァレオは自動運転車で日本一周の実証実験を実施した

ヴァレオ製のレーザー発振装置6台やカメラ5台、超音波センサー12個などを搭載しており、車載コンピューターなどでデータを統合して周囲の状況を把握していた。

長距離の公道実験は2015年にフランス国内で始めた。米国一周や欧州各国一周などの実験を進め、アジアでは今回が初。自動運転車に乗った運転支援技術研究センターの技術者、西村昌剛氏は「欧州と日本では道路条件が違い、難しい面も多かった」と振り返る。

日本では、まず右ハンドル、左車線に始まり、漢字の標識の認識などいくつか調整が必要だった。走行中の最大のハードルは、道路環境だったという。軽自動車が多く、セダンや多目的スポーツ車(SUV)などが主流の欧州とは道路の車種構成も違う。1車線規制での工事や都心部の渋滞、割り込みなどは「自動運転では対応できず、手動に切り替えて運転した」(西村氏)という。

ヴァレオは別の車に搭載されたカメラをインターネット経由で接続させ、車載ディスプレーで確認できる技術を持つ。例えば、渋滞中に先頭車のカメラと接続すれば、渋滞の先で事故が起きているのかなど渋滞の原因を知り、運転に生かせる。

こうした技術を自動運転システムに取り込み、技術力の高さをアピールする。コンフォート&ドライビングアシスタンスシステムビジネスグループで日本/ASEAN R&Dダイレクターを務める岩井崇尚氏は「今回、得られたデータを今後の研究開発に生かしたい」と話す。

コンチネンタルは専用アプリで配車できる無人タクシーを公開した

コンチネンタルは専用アプリで配車できる無人タクシーを公開した

独コンチネンタルの日本法人、コンチネンタルジャパン(横浜市)は神奈川県内でロボットタクシーを想定した無人運転車を公開した。専用アプリの配車ボタンを押すと離れた位置に停車している無人車両が動き出し、停留所の前で止まりドアが自動で開く。車内のボタンを押すとドアが閉まり、自動運転が始まる。

同社の自動運転車は最高時速が18キロの低速運転。車内には運転席がなく向かい合うように座席が6席あり12人まで同乗できる。事前に手動運転で走り、そのコースの位置情報に沿って走る。限られた地域での無人タクシーを想定している。

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