乗客がシカ死骸の撤去作業 JR東、電車と接触で

2018/12/4 10:46
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東京都あきる野市のJR五日市線武蔵五日市―武蔵増戸間で10月、電車とシカが接触した際、乗客に死骸の撤去作業への協力を依頼し、手伝わせていたことが4日、JR東日本への取材で分かった。

野生動物に触れることによる衛生上の問題が出た可能性があるが、同社は安全は確保されており、適切な判断だったとし「今後は極力お客さまに要請することにならないよう努めたい」としている。

パンタグラフを架線から降ろさないまま線路上で作業したが、機器類には絶縁措置がされており、感電の恐れはなかったという。

JR東によると、10月18日午後6時50分ごろ、武蔵五日市発立川行き普通電車が走行中、線路内に進入したシカと接触し、停車した。

乗務員が車両の下に挟まったシカの撤去作業に当たったが手間取った。電車内のJR関係者を探したが見つからず、乗客に協力を求め、5人が手伝った。ゴム製の作業用手袋を渡しただけで、マスクや作業着などは着用していなかったという。

環境省によると、野生動物は細菌など病原体を持つ恐れがあるため、接する際は長袖や長ズボン、手袋の着用で血液に触れないことが必要だ。

山口大共同獣医学部の高野愛准教授(獣医疫学)は、血液に触れたり、体表にいるマダニに刺されたりして、ウイルス性の疾病になる可能性があると指摘。「感染症のリスクを避けるため、殺虫剤をかけるなどして作業する必要がある。発熱や倦怠(けんたい)感があったら、すぐに病院に行ってほしい」と話している。

電車は現場に約1時間50分停車し、午後8時35分ごろ運転を再開。運休や遅れで約5千人に影響した。〔共同〕

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