2018年12月17日(月)

大豆や原油 米中「休戦」で一時急騰 需要増に期待

環境エネ・素材
2018/12/3 20:00
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米中首脳会談で米国による対中追加関税の猶予で合意したことを受け、関連する国際商品の先物価格は軒並み上昇した。「一時休戦」ながら貿易摩擦への警戒感が後退。中国が「大量に購入する」とした農産品では大豆の国際価格が需要増への期待から一時、約5カ月半ぶりの高値となった。原油も世界景気への悪影響が和らぐとの見方から一時大幅に上がった。

国際指標となる米シカゴ市場の大豆先物(期近)は3日、一時前週末比3%高の1ブッシェル9.23ドルまで上昇。中国が米国産大豆に報復関税をかける前の6月中旬以来の高値となった。中国の輸入再開で需給が引き締まるとの観測から買われた。

中国の大豆輸入量は年約1億トン。米国にとって中国は輸出の6割を占める最大の販売先だった。中国はトランプ米政権に対抗して大豆に報復関税を課し、大豆輸入を大幅に減らしていた。

米国はいま、大豆の収穫が終わり供給が本格化する時期にあたる。市場では「90日以内という猶予期間は、米産大豆の購入再開を推し進めるための交換条件ともいえる」(伊藤忠商事傘下の食料マネジメントサポートの服部秀城本部長)との見方もでている。

原油相場も上昇した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は一時1バレル53ドル台後半と前週末比6%上がった。6月に米国の対中原油輸出は日量51万バレルに達し、最大の輸出先になっていたがその後は急減。中国が米国産原油の輸入を再び増やすとの思惑も出ている。

ただ10月からの下落基調が反転するかは楽観視できない。「6日の石油輸出国機構(OPEC)総会が最大の焦点」とニッセイ基礎研究所の佐久間誠准主任研究員は指摘する。

カタールが3日にOPEC脱退を表明したが、同国の原油生産量は日量60万バレル前後と少ない。市場の反応は日本時間3日夕時点で限定的だが「OPECの結束の乱れが意識され、協調減産に懐疑的な見方が相場上昇を抑える可能性がある」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之首席エコノミスト)。

非鉄相場も全面高。非鉄金属の最大消費国である中国の景気減速懸念がいったん和らぐとの見方が台頭。指標のロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は日本時間3日夕時点で銅が前週末比2%高の1トン6320ドル前後。亜鉛は2%、ニッケルは1%ほど上がった。

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