中国乳業大手の伊利、東南ア進出 アイス市場狙う

2018/12/3 21:00
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【大連=原島大介】中国の乳業大手、内蒙古伊利実業集団は東南アジアに進出する。タイの同業大手、チョムタナ社を8千万ドル(約91億円)で買収する。同社の販路などを通じてタイのほか周辺国にもアイスクリームなどを販売する。中国のアイス市場は健康志向を背景に伸び悩んでおり、今後も拡大が見込める東南アジアの開拓を目指す。

香港の子会社を通じてチョムタナ社の発行済み株式96.46%を取得することで両社が合意した。調印式に出席した伊利の張剣秋・執行総裁は「経済のグローバル化が進むなか、さらに海外展開を強化したい」と述べた。

チョムタナ社は1978年に創業し、「クレモ」ブランドのアイスなどを生産・販売する。2017年12月期の売上高は3438万ドル、最終利益は323万ドル。タイ以外にも東南アジアを中心に13カ国で事業展開する。

伊利はチョムタナ社がタイ全土に抱える冷凍物流網を足がかりに、まずタイで自社ブランドのアイスを販売するなど事業基盤を確立する。その後、周辺国への展開も進めるとみられる。

中国の調査会社、中商産業研究院によると、中国のアイス市場は403億元(約6570億円、17年)で、近年は横ばいが続く。健康志向が高まるなか、各社は脂肪や糖分を抑えた商品開発を強化しているが、中長期的には大きな成長は期待できない。

一方、東南アジアは若年層の比率が高い国が多く、タイやインドネシアなどは、年間を通じてアイスの消費量が多い。

伊利と競合する蒙牛乳業もインドネシアへの進出を決めた。中国国内市場の鈍化をにらみ、今後も乳業大手による東南アジアへの事業拡大の動きが広がりそうだ。

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