2018年12月19日(水)

英、欧州版GPS計画撤退 EU離脱で情報接触に制限
独自システム開発へ

Brexit
ヨーロッパ
2018/12/3 17:36
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【ロンドン=中島裕介】英政府は欧州連合(EU)が運用する全地球測位システム(GPS)の欧州版「ガリレオ」計画からの離脱を決めた。EU離脱により軍事関連など一部の情報に接触できなくなり、計画に参加し続けるメリットが小さくなると判断した。代わりに英国独自のシステムの開発を進める。EU離脱が安全保障も含めた宇宙政策にも影響を及ぼしたかたちだ。

ガリレオはGPSと同様、人工衛星から信号を受信することで自分の位置や針路を知ることができる仕組み。米国やロシアに頼らない自前のシステムとして20年ほど前からEUで開発に着手し、2016年から一部の運用が始まった。英国もこれまで約10億ポンド(約1450億円)を投資していた。

だが離脱を受けてEUは英国に対し、政府機関や安全保障、警備に関する一部の情報への接触を認めない方針を固めた。スマートフォンでの活用など民生用の活用は可能だが、英国はガリレオに頼ることは安全保障上の利益にならないと判断した。メイ首相は「軍の運用を不確かなシステムに預けることはできない。代替案を見つけることは正しい選択だ」との見解を表明した。

英国は今後、米国の協力を得てGPSなどへのアクセスを続けながら、独自のシステムの開発を進める。メイ首相はまず9200万ポンド(約133億円)を計画に充てるよう関係機関に指示した。ただ開発には総額で30億~40億ポンドかかるという見方もあり、実現は容易ではなさそうだ。

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