2018年12月19日(水)

11月新車販売8.6%増、日産は検査問題の反動で31%増

ゴーン退場
自動車・機械
2018/12/3 16:20
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自動車販売の業界団体が3日発表した11月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は、前年同月比8.6%増の44万1943台だった。日産自動車は、前年にあった無資格検査の問題で国内向け車両の生産・出荷を止めた反動から31.4%増と大幅に伸ばした。金融商品取引法違反の疑いで先月19日にカルロス・ゴーン元会長が逮捕されたことが、販売現場に及ぼす影響はまだ見通せない。

ゴーン元会長逮捕の影響は見通せない(東京都内の日産販売店)

「全くゼロとは言えないだろうが、目に見える変化はない」。関東地方の日産販売会社の担当者はゴーン元会長逮捕からの2週間を振り返る。

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の集計で、日産の登録車(排気量660cc超)は前年同月比42.2%増の2万9563台で、4月から8カ月連続で前年を超えた。軽も15.3%増の1万6029台と10月から2カ月連続のプラスだった。

日産は2017年9月末に資格を持たない従業員に完成車の検査をさせていたことを明らかにした。「対策をした」と発表した後も不適切な検査が続いたため、同年10月半ばから国内向け車両の生産・出荷を停止。販売店では新車引き渡しをストップした。同年11月8日までに再開したものの、工場での生産・出荷ペースを大きく落としたことやブランドイメージの悪化から販売は急減。17年11月の全体実績は16年から27.4%減った。

今回のゴーン元会長の逮捕について「製品自体に問題があったわけではない」(販社担当者)と受け止める向きが多い。直近でも小型車「ノート」やミニバン「セレナ」といった車種は好調で、ゴーン元会長の逮捕後も受注は例年並みを維持しているという。

ただ、一連の問題が長期化すれば日産車へのイメージダウンは避けられない。実際に11月に予定していた電気自動車(EV)「リーフ」の改良型の発表会が延期されるなど、販売面への影響もじわりと出始めている。

今後の捜査の動きも問題長期化の懸念に影を落とす。ゴーン元会長の逮捕容疑となった金商法違反の有価証券報告書の虚偽記載には、法人の刑事責任も問う両罰規定があり、法人としての日産が立件される可能性もある。そうなれば日産ブランドへの打撃は大きい。

日産同様に17年秋から完成検査を巡る不正が続くSUBARU(スバル)は、軽を含めた全体で0.1%減の1万2153台で、17年11月から13カ月連続で前年割れだった。

19年10月1日には消費税率が8%から10%に引き上げられる。駆け込み需要について「はっきりとはまだ見えていない」(自販連)とするが、年明けからは徐々に本格化すると見られる。

増税を見すえた販売競争が激しくなる中、日産とスバル共に抱える問題がハンディとなりかねない。完成車メーカーと販売会社が一体となって、消費者の不安を払拭する取り組みが求められそうだ。

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