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ALSにパーキンソン薬 慶大、iPS細胞で効果発見

慶応義塾大学の研究チームは全身の筋肉が徐々に衰えていくALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療につながる候補薬をiPS細胞で発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を12月から始めた。パーキンソン病向けに販売されている既存の薬で、患者で効果を確認する。iPS細胞を使って見つけた薬による治験は国内で3例目になる。

治験を受ける患者はALSを発症して5年以内で、20~80歳の20人。慶応大学病院でパーキンソン病の薬「ロピニロール塩酸塩」を少なくとも6カ月間投与して安全性などを確かめる。

慶大の岡野栄之教授らは、患者1人のiPS細胞から神経細胞をつくり病気を再現。約1230種の薬を試したところ、ロピニロール塩酸塩は細胞が死ににくくなる効果があった。細胞の重要な器官であるミトコンドリアを活発にさせていた。

またALSの9割を占める型の患者22人でもiPS細胞からつくった神経細胞で試したところ、16人で効果があった。岡野教授は「様々な患者の細胞を調べ、なるべく多くの患者に効く薬を目指した」と話す。

ALSは国内で約1万人の患者がいる。世界中で多くの治験が進むが、効果が見込めないケースが相次ぐ。原因として、遺伝子を導入してつくったモデルマウスでは病気を再現できていない可能性がある。

iPS細胞による薬の治験は、患者本人から作る細胞で薬を試せるため効果を見極めやすいとの期待がある。これまでに京都大学病院が筋肉の難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」で、慶応大病院が進行性の難聴「ペンドレッド症候群」で、いずれも治験を実施している。

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