2019年5月20日(月)

スルガ銀、117人を処分 「過度なノルマ」全廃へ

2018/11/30 19:23
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シェアハウスを含む投資用不動産で不適切な融資が横行していた問題でスルガ銀行は30日、金融庁に業務改善計画を提出したと発表した。債務者の元本の一部カットなど返済条件を緩和し、不正を招いた過度なノルマをやめる。執行役員や支店長を含む117人を停職や減給の懲戒処分とした。責任を明確にして顧客保護を打ち出し、経営の立て直しを急ぐ。

記者会見するスルガ銀の有国三知男社長(11月30日、静岡県沼津市)

記者会見するスルガ銀の有国三知男社長(11月30日、静岡県沼津市)

改善計画では、ガバナンス(企業統治)態勢の再構築、融資審査を含む管理体制の確立、債務者の元本の一部カットを含む返済条件の緩和――などを盛り込んだ。

「創業家本位の企業風土を抜本的に改めることが改革の前提条件」と明記。創業家の影響下にあったファミリー企業についてはスルガ銀が融資を全額回収する。創業家が持つスルガ銀株の売却を通じ、資本関係の解消を目指す。

ガバナンスの再構築に向け、不正を招いた過度なノルマは全廃する。行員を評価する制度はこれまでは数値ありきだったが、仕事への姿勢など定性的な評価も加味する制度にかえる。

取締役会の事務局を設け、情報収集を通じて監督機能を強化する。外部有識者を交えたコンプライアンス体制再構築委員会(委員長・須藤英章弁護士)も新たに立ち上げ、反社会的勢力やマネーロンダリング(資金洗浄)対策にも取り組む。

融資資料の改ざんなど不正に関わった行員については、執行役員や支店長を含む計117人を懲戒処分した。うち19人を降格し、24人を停職や昇給の停止に、44人を減給とした。営業担当だった麻生治雄元専務執行役員は懲戒解雇した。有国三知男社長は静岡県沼津市での記者会見で「過度な利益至上主義から脱却し、適切かつ合理的な利益水準を目指していきたい」と語った。

スルガ銀を巡っては、シェアハウスを含む投資用不動産融資で審査書類の改ざんが横行した。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社が4月に経営破綻し、想定していた賃料を得られず返済に行き詰まる所有者が続出。金融庁はスルガ銀に対し、10月に投資用不動産向けの新規融資を対象に6カ月間の業務停止を含む業務改善命令を出し、11月30日を改善計画の提出期限としていた。

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