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NECネッツが「CPaaS」、人の情報集め業務効率化

NECネッツエスアイはIT(情報技術)機器や装置類に加えて、人間を含めた情報を網羅して業務改善するシステムを開発した。例えばオフィス受付のやり取りをデジタル化し、会議室の予約ツールと連動する使い方を可能にする。人手が介することでのムダをなくし、情報をスムーズに伝える。2022年度に関連サービスで12億円の売り上げを目指す。

「コミュニケーションプラットフォーム・アズ・ア・サービス(CPaaS)」と呼ばれる新たな手法を採用する。クラウドサービスとして近く提供を始める。導入先の企業は現在、稼働するシステム、機器、設備や装置類をそのままベースにして、サービスを利用できる。

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及が進んでいる。一般的なIoTではセンサーを使って機器などから情報を収集するだけだが、人間の行動や会話といった情報も取り込み、業務の効率化をめざすのが「CPaaS」の特徴だ。

様々なケースで活用を期待され、企業のオフィスでの来客対応もそのひとつ。ミーティングが目的であれば、担当者に自動で電話をつなぎ、来客者数、会議室などを知らせる。

担当者が離席して不在であれば、スマートフォンにSMS(ショートメッセージサービス)で知らせ、情報の伝達を滞らせないようにする。会議室の予約管理システムとも連携させて、会話の内容から空室を選び案内する。日本のサービス業の労働生産性の低さを指摘されるなかで、業務効率を高めるツールとして提案する。

医療・介護施設にも応用できる。ベッドに取り付けたセンサーから高齢者や患者の異変を察知すれば、スタッフ、家族に電話やメールで通知する。介護カルテをあらかじめ分析しておき、体調や精神状態を予測して、担当者に変化を報告するといった用途もある。

一般的に自動化が進む工場でも、生産ライン以外での作業服の物品管理などで人手による作業が残る。物品棚にセンサーを取り付けておき、数量を把握しておけば、発注システムに連携させて欠品をなくせる。

サービスの初期費用は6万円からで、1カ月あたりの使用料は3万円から。クラウドサービスとして提供することで、数千万円かかるシステム開発、改修コストを数百万円単位に抑えられるという。CPaaSは米国などで徐々に浸透しつつある。日本ではKDDI子会社でサーバー運用などを手がけるKDDIウェブコミュニケーションズ(東京・港)がCPaaSの米トゥイリオ社と組み、サービスを提供している。

「働き方改革」の推進で、既存システムに加ええて、業務効率化のためのシステムをつなぐサービスへの需要が伸びている。パソコンの定型作業を自動化する仕組み「RPA(ロボティックス・プロセス・オートメーション)」もそのひとつに挙げられる。

CPaaS(シーパース)
 「コミュニケーションプラットフォーム・アズ・ア・サービス」の略で、米国などで浸透しつつある。クラウドサービスのひとつ。音声やテキスト、センサーの情報など、これまで連携がなかったデータをまとめて処理するコンセプト。組織内、組織同士のコミュニケーションを円滑にして業務を改善することを目的にする。CPaaSの世界市場は2015年が4億ドル(約450億円)、19年には81億ドル(約9200億円)に急成長するとする調査もある。

(比奈田悠佑)

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