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LINEの銀行参入、メガ流に一石 「顧客目線に勝算」

金融機関
ネット・IT
2018/11/27 20:30
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対話アプリのLINEが銀行業への参入を表明した。メガバンクを大きく上回る顧客基盤を抱えるIT(情報技術)プラットフォーマーの参入は従来のインターネット銀行とは別次元の衝撃を与える。メガ銀中心の金融ビジネスに、一石を投じる可能性がある。

 

「規制が言い訳になっている可能性があるなら、そこに挑戦できる」。LINEの出沢剛社長は銀行参入の勝算を聞かれ、こう答えた。旧来の金融機関が顧客目線の努力を怠ってきたのではないかという痛烈な指摘だ。

LINEの強みは顧客目線の開発力。対話アプリを出した際には「電子メールでよい」と批判されたが「それでも顧客目線のサービスが受け入れられた。(銀行業に参入する)現状はすごく似ている」(出沢社長)。

記者会見で握手するLINEの出沢社長(左)とみずほフィナンシャルグループの岡部副社長(27日、東京都渋谷区)

記者会見で握手するLINEの出沢社長(左)とみずほフィナンシャルグループの岡部副社長(27日、東京都渋谷区)

もちろんみずほとの新銀行が軌道に乗るかどうかは不透明な点も多い。たとえばマネーロンダリング対策。旧来の銀行は反社会的勢力を排除するための本人確認などに労力をかけてきた。規制対象にない異業種がある程度免除されてきたこうしたコストが加わっても、ビジネスとして成立するかどうか、疑念は残る。

銀行ならではの規制や商慣習も、事業拡大の壁になっているようだ。IT勢では楽天が楽天銀行、KDDIはじぶん銀行を通じ銀行業に参入したが、目立った成功を収めているとはいえない。

そんな中でもLINEが参入を決めたのは、柱の対話アプリの市場拡大に頭打ち感が出てきたからだ。LINEの国内利用者は18年9月末に7800万人と前年から1割増えたが、海外の主要国は1割減の8700万人だった。LINEは海外進出より国内の利用頻度を高めることを重視。生活に密着した様々なサービスをスマートフォン(スマホ)に集約する戦略にカジを切っている。

その柱の一つが利用者と中長期の関係を築ける金融分野。10月には保険やテーマ型投資などのサービスを相次ぎ始めた。11月にはスマホ決済できる場所を100万に増やした。

ただ18年7~9月期の金融事業を含む戦略事業の営業損益は88億円の赤字と、前年同期から赤字幅が45億円拡大した。2019~21年には約1000億円を投じる計画だ。出沢社長は「金融事業は2~3年の中期の時間軸で考えている」というが市場関係者の不安は小さくない。銀行業への参入を受け27日の同社株の終値は3840円と1割以上上げたが1年前に比べ依然2割低い水準だ。

LINEとの協業はみずほフィナンシャルグループ(FG)にも賭けだ。銀行設立の準備会社の資本金と資本準備金は計20億円、出資比率はLINEが51%、みずほ銀行が49%。将来は新銀行と自身のビジネスが共食いする可能性もあり、みずほ内部では出資を渋る向きもあったが「何もしないでいるよりはメリットがある」(みずほFGの岡部俊胤副社長)と判断した。みずほは、ほかのプラットフォーマーとも連携を進める考えだ。

プラットフォーマーの台頭を受け入れて協調するのか、それとも対抗するのか。三菱UFJFG三井住友FGも判断を迫られそうだ。

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