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正社員の待遇下げ「望ましくない」、同一賃金実現へ厚労省が指針に明記

厚生労働省は27日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会で、「同一労働同一賃金」の具体的なルールを示す指針(ガイドライン)をまとめた。基本給や賞与、福利厚生などについて不合理とされる待遇差の事例を示したうえで、正社員の待遇を引き下げて格差を解消することは「望ましくない」と明記した。

同一賃金は正社員と、パートや派遣社員など非正社員の不合理な待遇差の解消をめざす取り組み。6月に成立した働き方改革関連法に盛られ、2020年4月から順次適用される。厚労省は16年12月に指針の原案をまとめたが、今回は国会での法案審議や審議会の議論での指摘を反映した。

指針では正社員と非正社員の能力や経験、貢献度などが同じなら、基本給や賞与についてそれぞれに同じ額を支給するよう求めた。仕事の能力や経験などに差がある場合は、金額に一定の差が生じることも認めている。

一方、通勤手当や出張旅費は正社員と同一額を支給しなければならないと明記。更衣室や休憩室、転勤者用の社宅など福利厚生は原則として、正社員と差を設けてはならないとした。退職金や家族手当などは「不合理な待遇の相違の解消が求められる」としたが、企業によって支給目的が異なることが多く、具体例は示さなかった。

同一賃金を巡っては、正社員の手当などをなくして待遇を下げることで実現をめざす企業が増えるとの懸念も根強い。指針では「労使で合意することなく正社員の待遇を引き下げることは望ましい対応とはいえない」との考えを新たに加えた。

日本では非正社員の賃金水準は正社員の約6割にとどまり、欧州と比べて格差が大きい。非正社員として働く人は2千万人を超え、労働者全体の約4割を占める。働き手の意欲を高めるには、不合理な待遇をなくすことが欠かせない。賃金体系全体の見直しを迫られる企業も多くなりそうだ。

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