2018年12月14日(金)

NASA探査機、火星に着陸 2年かけ内部構造を調査

北米
科学&新技術
2018/11/27 7:32
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【ワシントン=鳳山太成】米航空宇宙局(NASA)は26日、無人探査機「インサイト」が火星への着陸に成功したと発表した。火星表面に探査機が到着するのは2012年以来、6年ぶり。火星の地震活動などを測定し、内部構造を本格的に調べる初めての科学調査となる。地球を含む太陽系の誕生から形成までの45億年の歴史を解き明かす成果を期待している。

インサイトは米東部時間26日午後3時(日本時間27日午前5時)ごろ、火星の赤道に近い広大な「エリシウム平原」に着陸した。

5月5日に西部カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地から大型ロケット、アトラス5で地球を離れ、宇宙を約7カ月間飛行した。最後はパラシュートやエンジンを使って減速しながら予定通り着陸した。探査機からは着陸の信号と火星の写真を受信した。

NASAのブライデンスタイン長官は「月や火星に宇宙飛行士を送ろうとしている中で、インサイトは価値ある科学を教えてくれるだろう」と述べた。

NASAが火星表面に探査機を送り込むのは11年11月に打ち上げて12年8月に着陸した探査車「キュリオシティ」以来となる。1976年の「バイキング1号」以来、通算8回目の火星着陸だ。

主に火星の表面や周回軌道で大気や生命の痕跡を調べてきた過去の探査機と違って、今回のインサイトは一定の地点でとどまって内部構造を調べるのが任務だ。2年間かけて観測する予定。

具体的には高感度の地震計を地面に置いて、地球のように起きているといわれる火星の地震活動をとらえる。棒状の計測機器を埋め込んで熱の流れも高精度で調べる。こうした観測を通じ、火星がどのような物質でつくられていて、どのような構造になっているのか深部を詳しく推察する。

地球に比べて小さい火星の内部は比較的静かで、木の年輪のように歴史を刻んでいるとされる。火星だけでなく、地球や月など太陽系の星がどう形づくられてきたのか、重要な手がかりが得られるとNASAは期待する。

トランプ政権は月を足掛かりに火星への有人探査を検討している。火星への移住構想も研究の対象となるなど、地球の隣人である火星に注目が集まっている。

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