2018年12月14日(金)

膨張予算、歯止めなく 19年度当初案100兆円突破へ

税・予算
経済
2018/11/27 1:13
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消費増税対策を名目に政府・与党内で歳出の膨張圧力が強まっている。家計に恩恵を与える政策が効果の検証がないまま積み上がり、歯止め役になるはずの財務省は悲願の消費増税を実現する環境整備だとして沈黙する。19年度は政府の当初予算案が初めて100兆円を突破するのは確実だ。

購入額に一定額を上乗せして買い物できるプレミアム付き商品券は、公明党の主導で2歳以下の子育て世帯にも対象を広げた。所得が少ない世帯ほど消費増税の負担感が重い「逆進性」を和らげる政策として低所得者層を主な対象に想定していたが、「使ったら所得が低いとわかる」などの声があがったためだ。

自民党もマイナンバーカードを使って買い物ポイントを与える制度を主張。商店街などで使える「自治体ポイント」を加算するという。

キャッシュレス決済のポイントはもともと「増税分の還元」をコンセプトに2%を還元する検討をしていた。還元率が5%になれば「実質減税」ともいうべき政策に変わる。いずれも政策効果に関する精緻な議論がなされた形跡はなく、来年の参院選をにらんだバラマキ色が濃い。

三たびの増税延期を避けたい財務省はこうした政策を受け入れるしかないとの姿勢。増税対策や教育無償化の費用を加えると、19年度当初予算の総額は100兆円超になるのは確実だ。

政府は政策経費を税収でまかなえているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)を25年度に黒字にする目標を掲げるが、内閣府の試算では高成長が続いても25年度に2.4兆円の赤字が残るのが今の現状。大盤振る舞いが続けば、消費税率を10%に上げても黒字化目標の達成が先送りされる可能性がある。

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