栃木6市町、一時集約で合意 農家保管の指定廃棄物

2018/11/27 0:00
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東京電力福島第1原子力発電所事故で発生した指定廃棄物を巡り、栃木県の6市町は26日、自治体ごとに一時集約する環境省案に合意した。農家が一時保管しているものを集める暫定措置で、今後は同省が各自治体と協議して保管場所の選定、整備を進めていくこととなる。農家の負担軽減に向け一歩前進した形だが、最終処分場の選定という課題は残されたままだ。

市町長会議であいさつする環境省の秋元司副大臣(26日、宇都宮市)

会議には環境省の秋元司副大臣、那須町や那須塩原市の自治体トップらのほか、福田富一知事も出席した。秋元副大臣は最終処分場の選定が進まないことを踏まえ、農家の負担軽減のために自治体ごとの集約を提案。6市町はこれを受け入れた。

県内で農家の保管量が最も多い那須町の平山幸宏町長は「(一時集約に向け)技術的、経済的な支援をお願いしたい」と国に要望。秋元副大臣は「場所の選定や保管方法など関係市町と個別に協議を進める」とした。具体的な整備時期については明示しなかった。

栃木では福島に次いで多い1万3500トンの指定廃棄物が11市町に保管されている。焼却灰や下水汚泥などはそれぞれの自治体が保管しているが、6市町では稲わらや牧草、堆肥などからも放射性物質が検出された。そのため、稲わらなど計3000トンは農家123戸が牧草地や田畑などに仮置きしている。

茨城と群馬では指定廃棄物のほぼ全量を自治体が保管しており、栃木も農家での保管は最終処分場に運び込むまでの暫定措置のはずだった。しかし、2014年に環境省が栃木県塩谷町を調査候補地に挙げると猛反発を受け選定は難航。保管が長期化するにつれ、農家からは負担軽減を求める声が上がっていた。

これを受け、同省は17年に開いた市町長会議で、最終処分場が決定するまでの暫定案として自治体ごとにいったん集約する案を提示。各自治体と個別交渉を進めていた。

今回6市町が合意したのは、最終的に県内1カ所に集約するという前提条件があってのことだ。秋元副大臣は「場合によっては塩谷町を訪問し理解を求めたい」と最終処分場を整備する方針は堅持する考えを示した。

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