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解体的出直し迫られる西武 ピンチはチャンス
編集委員 篠山正幸

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2018/11/27 6:30
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エース菊池雄星がメジャーへの夢を追って旅立ち、打点王・浅村栄斗が去り、日本代表の捕手でもあった炭谷銀仁朗も抜ける西武。10年ぶりのリーグ優勝の喜びもつかの間、チーム解体の危機にひんしているが、悲観すべきことばかりとも限らない。

痛い浅村と炭谷の移籍

よく選手が出ていくチームだ。1993年のフリーエージェント(FA)制度導入以来、ヤクルトから獲得して2008年の優勝の立役者の一人となった石井一久のように、西武も「移籍の自由」の恩恵を受けたこともあった。だが、これまでの出入りをみると、圧倒的に流出した戦力の方が大きいのではないだろうか。

94年オフの工藤公康(ダイエーへ)、石毛宏典(同)、96年オフの清原和博(巨人へ)、07年オフの和田一浩(中日へ)、13年オフの涌井秀章(ロッテへ)、片岡治大(巨人へ)、16年オフの岸孝之(楽天へ)と主力級の人材が、他球団へ移籍してきた。

03年オフの松井稼頭央、12年オフの中島裕之(宏之)のように、メジャーという夢に向かっての移籍であれば、引き留めようもなく、球団やファンとしても、どうにかあきらめがつく。一方、国内での移籍は条件次第では引き留められたかも、と思われる面もあるだけに、やるせないものがある。

エースの菊池はポスティング制度によるメジャー移籍を目指す=共同

エースの菊池はポスティング制度によるメジャー移籍を目指す=共同

もちろん、FA権は選手が勝ち取った権利であり、その行使について、感情的に見てはいけない。FA権の取得条件を満たしたということはすなわち、一定年数、チームに貢献したとみなされたわけで、球団としても功労者として扱うべき存在となる。移籍したい、といわれたら「これまでご苦労さん」といって、送り出さねばならない。そういう筋合いの話だ。

浅村、炭谷の移籍は西武にとって痛い。特に浅村の穴は埋めがたい。勝負強い3番がいることで、前後の打者も生きたという面があり、来季は打線全体のバランスが損なわれる恐れもある。

せっかくつくり上げた最強打線が瓦解の危機にある。その現実を直視しないわけにはいかないが、これを奇貨として、チームの進化に結びつける手がないわけではないだろう。

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