内定学生、66%が辞退経験 最高を更新、人手不足背景
就職活動で企業の内定を得た2019年春卒業予定の大学生のうち、内定を辞退した経験がある人の割合を示す「辞退率」が66.0%(10月1日時点)だったことが就職情報サイトを運営するリクルートキャリア(東京)の調査で分かった。比較できる13年卒以降では前年(18年卒)同時点の64.6%に続き、過去最高を更新した。
人手不足に悩む企業は積極的に内定を出すものの、辞退者の増加で新卒確保に苦労している状況が浮かび上がった。
リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全所長は「人手不足が深刻な流通や建設業を中心に多めに内定が出ている。今後も採用予定数は増加や維持が続き、企業にとって状況は一段と悪くなる」と分析した。
内定辞退率は13年卒が45.9%だった。上昇傾向が続き、16年卒以降は60%台で高止まりしている。複数の内定を得た学生が企業を絞り込んで内定を辞退している。1社だけ得たが、別の就職先を目指すために辞退し、就活を続ける例もある。
19年春に卒業する予定で内定を得た学生の1人当たりの平均取得数は2.45社に達した。内定を得た学生の割合を示す「就職内定率」は10月1日時点で94.0%だった。
調査は10月1~9日にインターネットで実施し、1269人の回答を集計した。〔共同〕