2019年6月27日(木)

EU、英の離脱案を正式決定 緊急首脳会議
英議会承認はなお不透明

2018/11/25 18:49
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【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は25日、ブリュッセルで開いた緊急首脳会議で、英国のEU離脱案を正式決定した。2019年3月29日の離脱まで残り約4カ月となり、英議会と欧州議会が離脱案を承認するかどうかに焦点が移る。英国内では離脱案への反発が強く、メイ首相が議会の承認を得られるかはなお不透明だ。企業活動や国民生活が混乱する無秩序な離脱のリスクはまだ消えていない。

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EUは25日の首脳会議で(1)英離脱の条件などを定めた「離脱協定案」(2)離脱後の通商など将来関係の大枠を示す「政治宣言案」――の二本柱の離脱交渉合意案を正式決定した。「英国とEUの双方にとってベストな合意だ」。会議後の記者会見で、EUのユンケル欧州委員長は25日合意した離脱案が「唯一の実現可能」な案だと強調した。

離脱協定案では英・EU双方が在英、在EU市民の権利を保障することや、離脱に伴って英国がEUに「清算金」を支払うことで合意。20年末までは英国をEUの単一市場・関税同盟に残留させることで、環境の激変を避ける「移行期間」を設けることも盛り込んだ。

政治宣言案では、離脱後に交渉を開始する通商協定など将来関係の大枠で合意した。包括的な自由貿易圏をめざすと明記。外交や治安などでも深い協力関係を築くことを目標に掲げた。

ただ英国内では与野党双方からの反発が強く、英議会で合意案の承認に必要な過半数の賛成を得るメドは立っていない。英調査会社ユーガブの19~20日時点の世論調査では、英・EUの合意への支持は上昇傾向にあるものの、23%にとどまる。

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メイ首相は25日の緊急首脳会議後の記者会見で、EU離脱案の正式合意について「いま机の上にあるものが最善の案だ」と理解を求めた。そのうえで「離脱案を否決すれば、国民が分断されて国内の不確実性が高まる」と反対派をけん制した。

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