2019年5月25日(土)

球場が呼んでいる(田尾安志)

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月給10万円からの出発 独立リーグで見る夢

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2018/11/25 6:30
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先日、独立リーグのトライアウトを見る機会があった。11球団で構成するルートインBCリーグと4球団の四国アイランドリーグプラスが合同で開催したもので、11月10、11日に四国会場(レクザムボールパーク丸亀)、17、18日は関東会場(読売ジャイアンツ球場、ロッテ浦和球場)で行われた。私が見たのは浦和球場での18日。前の日にジャイアンツ球場に集まった中から、投手なら投球、野手なら50メートル走やフリー打撃の1次テストを通過した選手が2日目の2次テストに進んだ。

角中、又吉…出身者の活躍が励みに

独立リーグのチームを戦力外になった選手のほかに、新たに独立リーグでのプレーを目指す選手もいて、会場は緊張感がみなぎっていた。投手で目に付いたのは140キロ台後半の球速が出ていた韓国出身の選手。野手で力があるなと思ったのも韓国の選手だった。独立リーグでプレーできるかどうかというレベルの日本選手は概して非力で、体にパワーがある韓国選手が目立つのは当然ともいえた。

ロッテの角中はアイランドリーグ高知からNPB入りし、2度の首位打者に輝いた=共同

ロッテの角中はアイランドリーグ高知からNPB入りし、2度の首位打者に輝いた=共同

独立リーグのトライアウトで面白いのは合格発表の場がドラフト会議であること。11月22日、やはりBCリーグとアイランドリーグが合同で実施したドラフト会議では、四国と関東で2次テストを受けた計124人のうち、30人が指名を獲得した。

どちらのリーグも選手の報酬は月10万~40万円。最低報酬であればアルバイトをしなければやっていけず、同じプロでも軽く数千万円の年俸を稼ぐ日本野球機構(NPB)の選手とは比べるべくもない。現役引退後も社員の立場が保障される社会人野球の選手と比べても、境遇の差は明らかだ。そんな明日をも知れぬ生活にあえて足を踏み入れようとするのは、いずれNPBの球団へ、という強い思いがあるからだ。

NPBで見事に花開いた独立リーグ出身者の存在が励みになってもいる。2007年、アイランドリーグ高知から大学生・社会人ドラフト7巡目でロッテに入った角中勝也は、初めて規定打席に到達した12年に打率3割1分2厘で首位打者を獲得。16年は3割3分9厘で再び首位打者に輝き、最多安打(178本)のタイトルも手にした。又吉克樹は14年、アイランドリーグ香川からドラフト2位という高順位で中日入りし、貴重な中継ぎに育った。今年のドラフトでも7人が指名を受け、「独立リーグ→NPB」のルートは今や王道の一つになりつつある。

トライアウトの会場で驚いたのは、各チームの首脳陣にNPBでプレーした人が多くいることだった。BCリーグ群馬監督の平野謙(元中日など)に、アイランドリーグ高知コーチの吉田豊彦(元ダイエー=現ソフトバンク=など)、BCリーグ福島総合コーチの星野おさむ(元阪神など)、BCリーグ茨城(19年からリーグ戦参加予定)監督の坂克彦(元阪神など)など。

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