2019年3月24日(日)

日立化成、役員の降格など処分発表 品質不正で

2018/11/22 18:43
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日立化成は22日、品質不正問題を巡る執行役の処分を発表した。一部の役員を降格・退任させ、多くの役員の報酬を減額する。同日に公表した外部調査委員会がまとめた報告書では、問題の深刻さが鮮明になった。

記者会見で謝罪する日立化成の丸山寿社長(右)と野村好弘副社長(22日午後、東京都中央区)

「全社の社員にお客様との約束よりも納期や効率を優先する文化が広がっていた」。22日の記者会見で、丸山寿社長は反省の弁を口にした。

昨年10月から公表が繰り返されてきた品質不正の中でも、日立化成のケースは対象製品の広がりや出荷先の多さで悪質さが際立つ。国内7カ所の生産拠点すべてが不正の現場となり、対象製品は半導体材料や自動車部品など多岐にわたった。1970年代から不正が続いた可能性のある製品もある。出荷先は述べ2329社で、連結売上高の13.9%を占める。

リスク管理担当だった野村好弘執行役副社長の代表権を剥奪し、執行役専務に降格する。「過去に不正を知りえる立場にありながら適切な対応ができなかった」(丸山社長)という。

検査不正を知りながら製品出荷を認めていた羽広昌信執行役は退任させるが、社内には残る。

12月から3カ月間にわたって役員の月額報酬も減額する。執行役社長だった田中一行会長、丸山寿社長が50%、吉田誠人氏を除く執行役は20~30%減らす。ただし18年3月期実績で執行役の役員報酬の3分の1を占める業績連動報酬は通常通り支払う。「取締役は執行権がないため、処分の対象にはしない」(丸山社長)。従業員の処分は来週以降に検討する。田中会長は親会社である日立製作所の取締役を22日付で辞任した。

外部調査委員会の報告書では、問題の根深さがわかる。名張事業所(三重県名張市)では6月の不正発覚後も不適切な検査を継続していた。埼玉事業所(埼玉県深谷市)では9月まで不正を隠蔽していたうえ、設計開発段階でも不正行為があった。「私の手で日立化成の文化を変えたい」と丸山社長は語ったが、道のりは平たんではない。

(新田祐司)

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