求人広告件数10月1.4%増 接客や販売伸びず
求人情報会社でつくる全国求人情報協会(全求協、東京・千代田)は22日、10月の求人広告掲載件数が前月比1.4%増の118万5848件だったと発表した。年末年始向けの求人が大きく増える時期だが、小幅な伸びにとどまった。正社員の求人も募集方法の多様化の中で減少した。

アルバイトの求人広告は前月比3.4%増の75万6211件だった。伸びが目立ったのは医療・福祉サービスで同10.6%増。人手不足の介護のほか「4月に就業を開始する看護師の募集がピークを迎えた」(求人広告大手のディップ)。
飲食店の接客職は年末向けの募集が例年増える時期だが、2.6%減った。販売も0.5%増と小幅な伸びにとどまった。最低賃金の改定前の9月に前倒しで賃金を上げて出稿する企業が多く、件数が膨らんだ反動が出た。「例年に比べ短期バイトの求人の勢いがない」(パーソルキャリア)
正社員は3.9%減だった。10月は下半期の中途採用が本格化する時期だが、求人広告を出しても人が採れず、成果報酬型の人材紹介に移行する企業が増えている。「内定辞退者のフォローに追われ、中途採用に力をさけない企業も増えている」(エン・ジャパン)