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「充実の1年。もっと上のレベルへ」大谷一問一答

2018/11/22 17:47
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米大リーグで今季のア・リーグ新人王に輝いたエンゼルスの大谷翔平選手(24)が22日、東京都内の日本記者クラブで行った記者会見には記者312人、スチルカメラ30台、ムービーカメラ31台が集まった。会見での主なやり取りは以下の通り。

帰国後初の記者会見で笑顔を見せる米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平=共同

帰国後初の記者会見で笑顔を見せる米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平=共同

――1年間を振り返って。

「1年間充実して楽しい一日を送れたかなと思っている。終わってみて、いいシーズンだったと思えるシーズンだったとは思っている。来年の課題も含めて、充実したシーズンになった」

――10月に右肘のトミー・ジョン手術(靱帯再建手術)を受けた。肘にメスを入れることに、ためらいはなかったか。術後の経過とこの先は。

「肘にメスを入れることにもちろん抵抗はあったし、入れないほうがいいのかなと思ってはいた。長期的に見た時に、健康な状態で不安なくマウンドで自分のパフォーマンスを出せるようになるのが一番だなと思ったので、そのために必要な手術かなと。術後の経過はすごく順調。日常生活も、最初の1カ月ぐらいはなかなか思い通りに右手も使えなかったので苦労はしたが、今はそんなに不自由することはない。今は(手術を)やってよかったと思っているし、これから先の復帰に向かう過程で、そう思えるようなリハビリの過程を踏めればいいんじゃないかなと思っている」

――3月中旬あたりにオープン戦で結果が出なくて苦しい時、イチロー選手にアドバイスを求めたそうだが、どのような助言を受けたのか。

「アリゾナのキャンプの時、なかなか思い通りにプレーができなくて、精神的な部分、そういうところで一番経験されてきた方にお話をうかがいたいということで、お会いして話をさせていただく機会をいただいた。そこから気持ちも、技術的にも、より進歩してシーズンに入っていくことができた。すごく感謝しているし、勉強になった」

――どのような成績を残せば、世界一の選手になれると思うか。

「まだ1年目なので、そういうところに関しては、本当に現役を引退する手前になるのではないかと思っている。それは自分が感じるところなのか、周りの評価がそうなって決めるものなのかというのも含めて、まだまだ先が見えないんじゃないかなと思う。5年、10年やっていく中で、そういうところが少し見えてくるのではないか」

――この一年、人間としてどんなことを学んだか。

「日本にいたときもそうだが、上に行けば行くほど、人間として素晴らしい選手が本当に多いなと感じる。日本も米国も関係なく、やはり素晴らしい選手というのは雰囲気であったり、接し方であったり、見習うべきところがすごく多かった」

――大リーグの野球に適応する上で一番苦労したこと、ここが一番すごいと思ったところは。

「どのぐらい差があるかに関しては、個人の差も、日本と米国の全体的な差も、行ってみないと正直分からないことのほうが多かった。行った直後は本当に全てが違うというか、野球自体が文化も含めて違うなとも感じた。パワーだけでなく、技術もスピードもそうですし、レベルが総合的に高いなと感じた」

――現在の練習やリハビリのメニューはどのようなものか。

「順調に来ていると仮定して、現在のメニューはランニングを含めた有酸素系のトレーニングと、下半身のトレーニング、体幹のトレーニングもできる。主には右腕を使わないトレーニングはほとんどできる状態。右腕も軽い負荷のかかった抵抗運動などはできるかなという感じ。継続的に行っているのは、屈曲伸展の運動。実戦復帰に向けては正直、1週間、2週間単位のリハビリの進行具合によって変わってくる。今は次のステップに順調に進めるようにやっていきたい」

――日本の老若男女すべてに「メジャーのステージはこんなに素晴らしい」という部分を教えてほしい。また野球少年少女に「君たちもメジャーの舞台に立ってはどうか」という思いは。

「レベルが高いというのはもちろん、国の違う選手が集まってプレーしているところにも違った面白さがある。僕も小さい頃からテレビなどで見ていたが、実際にグラウンドに立ってプレーしていると、もっともっと感じることが多い。テレビ越しではあるが、なんとかプレーを含めて面白さを伝えられるように頑張るのが僕の仕事かなと思っている。実際に(グラウンドに)立ってみるのが面白さを感じるうえで一番の近道。僕も頑張ってより高いレベルに行きたいと思うし、(野球少年たちが)そこの舞台で一緒に野球をして、その楽しさを実感できればいいと思う」

――新人王受賞を改めてどう思っているのか。

「率直にうれしかった。誰が受賞するかわからない状態だったので、投票してくれた記者のみなさんや、1年間応援してくれたファンのみなさんに感謝することがたくさんある。同じリーグで1年間プレーして、新人として素晴らしい成績を残した選手はたくさんいる。自分が受賞してうれしいのもあるし、それと同じぐらい(新人王候補の)最終的な3人に選んでもらっただけでもうれしかった。そのぐらいレベルの高い場所で1年間できてよかったなと思っている」

――この一年、自分にとって一番の支えになった人は。

「お世話になったのはやっぱり(通訳の水原)一平さん。通訳として1年間、一緒に同じフィールドの上でやってきたし、私生活も含めて本当にお世話になった」

――今季、投打のそれぞれで最も印象に残っている1球、1打席を教えてほしい。

「投手では初登板。緊張してマウンドに上がったので、結果がどうというよりゲーム自体が印象に残っている。打者では初本塁打。ホームの1打席目で打てたので、すごく印象に残ってうれしかった」

記者会見で「充実したシーズンになった」と語るエンゼルスの大谷=共同

記者会見で「充実したシーズンになった」と語るエンゼルスの大谷=共同

――右肘の相次ぐ故障、トラブルの要因をどう捉えているか。今後、どう対処していくのか。

「原因がこれだと分かっていれば楽だと思うが、その要因がひとつではないので、より難しくはなっているとは思う。変えられる点で言えば、フォームをよりよく、よりスムーズに効率よく投げられるところにもっていくのはずっと持っている課題で、やるべきことの一つ。ただ、人より速いボールが投げられる点に関しては、より大きな負荷がかかるのはしょうがないことではある。そこを含めて、より効率よく投げていけるところを見つけるのが最初にできることだと思う。今の段階でできることは、術後の経過をよりスムーズにして、万全な状態で復帰できるように持っていくことじゃないか」

――日米の野球文化で、具体的にどのようなところに違いを見つけたのか。

「一番は技術かなと。フィジカルが違うのは見ていれば分かると思うが、自分が思っている以上に技術も進歩しているし、自分が考えていた以上に、先の技術がすごく多く取り入れられているんじゃないかなと思った。そこに対してはやはり自分が変わって、もっとより良い方向に変化していかないとついていけない部分が多かった。そこを理解するまでちょっと時間もかかったし、できる限り自分のやり方でやっていきたいなという気持ちはあったので、葛藤はすごくあったかなと思う」

――オープン戦で結果が出なかった時にノーステップ打法に変えたことが奏功した。改めてフォーム変更に踏み切ったときの葛藤を教えてほしい。

「打撃フォームに関しては、オープン戦からいろいろ取り組んできて、できるかぎりシーズン中も日本で取り組んできた形の中でプレーしたいなという気持ちはあった。でも、結果が出ないのもそうだし、内容にも手応えを感じることはなかったので『少し変えてみようかな』というところで(ノーステップ打法に)取り組んだところ、良い方向にちょっとずつ転んでいったのかな」

――2年後の東京五輪は(球団との)契約上などの問題もあると思うが、出場への意欲は。

「僕の気持ちだけでどうとは言えない。もちろん日本で開催されることにすごく興味を持っているし、野球が(五輪競技に)選ばれているので『出場してみたい』という気持ちがあるのは普通のことじゃないかと思う」

――エンゼルスというチームの印象と、最も影響を受けたチームメートは。

「第一印象は、みんなすごくいい人というか、気さくな人が多くて向こうから話しかけてもらった。おそらく気を使ってもらった部分も多少あったんだろうなと感じる。いいチームに入って野球ができてよかったなというのが今の感想。本当にいっぱいスター選手がいて、みんなから刺激を受けたんですけど、マイク・トラウト選手は球界を代表するトップの選手(打者)だし、技術も人間性も含めて本当にすばらしい、見習うところしかない選手だと思う」

――肘の故障も踏まえて、二刀流をどちらか一本に絞るタイミングは来ると考えているのか。

「今の時点で全く考えていない。今の段階でそれ(投打いずれかに絞ること)を考えるのはあまりないのかなと思っている。自然な流れの中で、どちらかになる可能性はあると思うが、今の段階ではまったくないかな」

――今シーズンを終えて出てきた課題と、課題克服のため来季に向けて取り組みたいことは。

「今季はチームの大事な時に離脱してしまったのが一番の課題だと思っている。来年はどのタイミングで実戦に入って試合に出られるか分からないが、入った後は最後までチームの戦力になれるよう、レベルアップを含めてシーズンを戦っていきたい」

エンゼルス大谷の記者会見には300人を超える報道陣が集まった=共同

エンゼルス大谷の記者会見には300人を超える報道陣が集まった=共同

――今季は点数をつけるとしたら何点か。

「あまり自分に点数はつけないので。離脱してしまった点を考えれば、あまり良い点にはならないのかな」

――来季のいつごろからバットを振れるようになるのか、打者としての復帰時期の見通しは。

「1、2週間の単位でトレーナーと医師も含めたミーティングをして、じゃあ次のステップをやっていこうというのが決まっていく。ある程度のスケジュールはあるが、それ(ミーティング内容)によって期間が変わってきてしまう。個人差もある。術後のリハビリの仕方によっても変わってくるので、今の段階でいつごろというのはなかなか特定できないかなと思っている」

――大谷選手の活躍は野球に詳しくない人にも力を与えている。前進する姿の一番の原動力は何なのか。

「野球を始めた頃から、すごく野球が好きだったし、それは今になってもあまり変わることなくここまで来ている。小さい頃は野球をするのは週に2回ぐらいだったが、本当に次の週末になるのが楽しみでしょうがなかった。そういう感じの気持ちが今にも続いているんじゃないか。今年も毎日球場に行くのも楽しかったし、グラウンドでプレーするのも楽しかった。その延長線上ではないかと思っている」

――大谷選手を評価するうえで必ずベーブ・ルースの話が出る。二刀流を続けている中で、ベーブ・ルースをどのくらい意識してきたのか。

「よく比較していただいているが、個人的には神話の中の人物だろうなと思うぐらい。現実から離れている存在なので、なかなか自分で意識することはないのかなと思っている。(ベーブ・ルースの)数字は記録で残っているが、それを意識することは今の自分の実力ではないかなと思う」

――今年の成績を数字的には満足しているか。来季の打率や本塁打の数字の目標を立てているか。

「満足はもちろんしていない。打席数や登板数など量が変わってくればその分、数字も変わってくるので、来年は打者でいくことにはなるとは思うが、復帰時期が明確に予想できないので、絶対的な量が分からないところで数字は出せないかなとは思っている。数字ではないが、ポストシーズンにいきたいなというのは、今年1年でより強くなっているんじゃないかなと思う。まずはそこを目指して頑張りたい」

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