税制改正、車・住宅の負担軽減 自民税調、本格議論を開始

2018/11/22 2:00
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自民党税制調査会は21日に総会を開き、2019年度税制改正に向けた議論を本格的に始めた。19年度改正の焦点は消費税率10%への引き上げに伴う自動車と住宅関係の税の負担軽減だ。国内消費を喚起して消費増税の影響を和らげるため、政府・与党は減税の方向に傾く。減税幅は予算との見合いだが、来年の統一地方選や参院選を前にした大盤振る舞いへの懸念もある。

自民党税制調査会の総会であいさつする麻生財務相(左から2人目)。同4人目は宮沢洋一会長(21日午後、自民党本部)

自民税調は12月12日をめどに公明党と与党税制改正大綱をまとめる予定だ。今後、国税や地方税などテーマごとに議論を重ね、税制改正の中身を決める。総会であいさつした宮沢洋一税調会長は「何より大事なことは来年10月1日に消費税を10%に引き上げる、軽減税率を導入するということを着実に円滑に実現することだ」と述べた。

自動車関係の税では消費増税に伴う買い控えを防ぐため、購入時にかかる税負担を減らす方向だ。19年10月の消費税率引き上げと同時に自動車取得税を廃止する。

「環境性能割」と呼ばれ、燃費性能ごとに税負担が変わる燃費課税の仕組みを導入することがすでに決まっている。経済産業省や自動車業界は増税後に一部車種以外の燃費課税をゼロにすることなどを求めている。燃費の悪い車を除き増税後から1年半ほどゼロとする案を検討中だ。

もう一つの柱である住宅関係の税ではローン減税の延長を検討する。新築の一戸建てやマンションを事業者から買った場合、建物部分に消費税がかかる。住宅ローン減税は年末時点の借入残高の1%分を所得税から差し引くことができる仕組みで、残高の上限は4千万円になっている。

国土交通省や住宅メーカーなどは控除期間を現在の10年から最長5年延ばす案を訴えている。住宅購入時に費用の一部を負担する「すまい給付金」の拡充案もある。

日銀の試算では消費税率10%への引き上げに伴って家計負担は5.6兆円増える。食品などを対象とする軽減税率の適用で1兆円、教育無償化で1.4兆円の負担をそれぞれ補う効果がある。他の給付金などの影響を含めると実質的な負担増は2.2兆円規模と見込む。

与党内には来年の参院選などをにらみ、家計負担を補う規模の減税措置が必要だとの声が多い。党政務調査会の部会要望でも個人負担を軽減するためのメニューが並ぶ。

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