米倉弘昌氏が死去 元住友化学社長、元経団連会長

住友化学社長や経団連会長を務めた米倉弘昌(よねくら・ひろまさ)氏が16日午前11時55分、肺炎のため千葉県内の病院で死去した。81歳だった。連絡先は住友化学総務部。お別れの会を行うが日取りなどは未定。喪主は妻、一恵さん。
1960年に東京大法学部を卒業後、住友化学工業(現住友化学)に入社。シンガポールでの石油化学コンビナート建設に奔走し、「建国の父」のリー・クアンユー氏とも親交を築くなど化学業界で随一の国際派で知られた。
2000年の社長就任直後から三井化学との統合構想に着手した。企業風土の違いなどで「三井住友化学」が白紙撤回となると、サウジアラビアで総事業費1兆円のラービグ計画を推進。世界で勝てる総合化学メーカーの実現に力を尽くした。09年に会長、14年に相談役。
10年5月から14年6月まで経団連の会長を務め、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への日本の参加や欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉開始を後押しした。15年に旭日大綬章を受章。