2019年9月23日(月)

水木しげるさんに未発表の妖怪画 最後の新作、刊行へ

2018/11/21 10:04
保存
共有
印刷
その他

「ゲゲゲの鬼太郎」の作者で2015年に死去した漫画家、水木しげるさんが165体もの妖怪を描いた未発表イラスト21枚を残していたことが21日、分かった。全国各地の妖怪が大胆かつ緻密に描かれ、怪しくも楽しい「水木ワールド」の魅力が全開。このほど彩色作業が完了し、命日「ゲゲゲ忌」の30日に「妖怪たちのいるところ」と題し刊行される。

水木しげるさんの妖怪画を手にする長女の原口尚子さん(東京都調布市の水木プロダクション)=共同

長女で水木プロダクション(東京)代表の原口尚子さんは「お蔵入りしかけた仕事が日の目を見て、水木も喜んでいるはず。没後3年たち遺品の整理も一段落したので、これが最後の新作本になると思う」としている。

イラストはB3判の模造紙に墨汁とペンで描かれ、里山や岩山などを背景に「べとべとさん」「塗壁」「一反木綿」「口裂け女」など新旧の妖怪を配置。時に自画像も交え、浮世絵にも似た作品世界が展開されている。水木さんの死の半年ほど前に、仕事場の棚の引き出しの奥で眠っていたのを助手が見つけた。

「夜行する妖怪」「異界への入口」などと書いたメモも一緒に見つかり、民俗学者の宮田登さんが水木さんに持ち掛けた絵本の企画だったことが判明。1990年代後半に動きだしたが、数年後に宮田さんが死去して中止され、完成した妖怪画が宙に浮いたらしい。

原口さんらは彩色作業を進める一方、妖怪学の権威で国際日本文化研究センター(京都)所長の小松和彦さんに協力を要請、「幻の絵本」の復元を試みた。最新の研究成果を踏まえた解説文を小松さんが書き加え、大人も楽しめる妖怪図鑑に仕上げた。

「妖怪たちのいるところ」はKADOKAWA刊、3240円。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。