2018年12月10日(月)

ルノー、ボロレ氏が暫定トップに ゴーンCEO解任見送り

ゴーン退場
自動車・機械
ヨーロッパ
2018/11/21 5:57 (2018/11/21 7:27更新)
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【パリ=白石透冴】フランス自動車大手ルノーは20日、東京地検特捜部が最高経営責任者(CEO)兼会長のカルロス・ゴーン容疑者を逮捕したことを受け、ナンバー2のティエリー・ボロレ最高執行責任者(COO)が暫定トップになったと発表した。日産自動車三菱自動車との連合は維持強化を続ける。ゴーンCEOの解任は見送った。

ルノー最高執行責任者(COO)のティエリー・ボロレ氏が暫定経営トップとなる=ロイター

ルノー最高執行責任者(COO)のティエリー・ボロレ氏が暫定経営トップとなる=ロイター

ルノーが20日夜(日本時間21日未明)に開いた臨時取締役会で決めた。ボロレ氏はゴーンCEOが2月にナンバー2としてCOOに据えた人物で、今回「暫定副CEO」に任命された。ルノーは声明で「ゴーンCEOと同じ実権を持つ」役職だと説明した。

ゴーンCEOは日本で金融商品取引法違反容疑で逮捕され勾留中のため経営に復帰するメドは立っておらず、事実上ボロレ氏をトップとした新体制となる。暫定会長にはフィリップ・ラガイエット独立社外取締役が就いた。

ルノーはゴーン容疑者のCEOと会長からの解任も検討したが、ルノー株15%を持つ筆頭株主の仏政府が「解任をするだけの情報がない」などと意見したため見送った。仏政府は他国の司法手続きのため、慎重な判断に傾いたもようだ。

自動車行政を所管するルメール経済・財務相は20日朝の仏メディアの取材に、「仏政府が解任を求めない理由は単純だ。(不正の)証拠を持っていないからだ」と語っていた。

ゴーンCEOの処遇は、事件の進捗をみて再検討する。連合を組む日産と三菱自はゴーン容疑者を会長職から解任すると発表している。仏国内での不正の可能性は「事件発覚後に調べさせたが、何も出てこなかった」(ルメール氏)という。

ルノーは20日夜の声明で、事件を巡り日産から十分に情報を受け取っていないといらだちもみせた。日産に対し「互いを信用し、尊敬する原則がある。ゴーンCEOの事件に関わる情報を全て送ってほしい」と求めた。

ルノーにとっては、13年ぶりの経営トップの入れ替えとなる。ゴーン容疑者は05年にルノーCEOに就き、日産と車台やエンジンなどの部品共通化を進めた。燃費不正が発覚した三菱自との連合も指揮して16年に3社連合体制を形成。17年には3社連合で独フォルクスワーゲン(VW)に次ぐ世界2位の販売台数を記録した。

ゴーンCEOは電気自動車(EV)市場にもいち早く目を付け、欧州市場に「ゾエ」を投入した。ゾエは現在欧州EV市場でシェア首位を誇る。中国、ロシア、南米など新興国市場開拓に道筋も付けた。

ボロレ氏は12年にルノー入りし、頭角を現してきた。当初の計画では22年までに経営を引き継ぐはずだったが、思いもかけぬバトンタッチとなった。

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