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ゴルフジャーナリスト 地平達郎

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2018/11/22 6:30
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朝夕冷え込むようになり、外に出るのがおっくうになってきた人がいるかもしれない。そんなときは、ゴルフの名著に親しむチャンスかもしれない。

1930年に全米オープン、全英オープン、全米アマチュアゴルフ、全英アマチュアゴルフ選手権の4タイトルすべてを取り、当時の「グランドスラム」を達成したボビー・ジョーンズの「ダウン・ザ・フェアウェイ」は珠玉の作品として世界中で読み継がれている。

「耳と耳の間で戦われるもの」

その中で彼はこう言っている。

「選手権を争うような試合というのは、主として耳と耳の間で戦われるものなのである」

ジョーンズはまた、ゴルフには余暇のゴルフとトーナメントゴルフがあり、この2つはまったく別のものである――とも書いている。では、余暇に分類されるわれわれのゴルフは「耳と耳の間」、つまり脳や頭を使わなくてもいい、首から下だけで十分とされてしまうと寂しくなる。

それはともかく、ゴルフにまつわる名言・格言は洋の東西、数えきれないほどある。それだけ難しく複雑なスポーツであるということで、ジョーンズも漏らしているように「まったく奇妙なゲームである」証しだともいえる。

見事に頭が残っている松山英樹のスイング=共同

見事に頭が残っている松山英樹のスイング=共同

名言・格言の中で、特に有名なものの一つに、「Stay behind the ball」がある。「ボールの後ろにいろ」と直訳されることが多いが、では「何が?」という疑問がわく。「いろ」といわれるのだから「あなたは」、もしくは「体は」、さらに「頭は」となるだろう。

この名言はスイング中、体や頭はボールの後ろになくてはならない、前に(右打ちなら左に)動いてはいけないよ――が言わんとしているところだろう。

「インパクトの音は左耳で聞け」

よく似たものに、右打ちの人への「インパクトの音は左耳で聞け」がある。インパクトの瞬間であっても、左耳がボールのほうを向いているくらいに、頭は飛球線の後方にある、つまりそれほど頭を残しておけ、と説いている。

2つともスイングの最中に「頭を動かすな!」と強調しているのだが、ゴルファーならそれがどれほど難しいことかを、身をもって思い知らされ、苦労している。

トップ・オブ・スイングで体重がほとんど右足1本に乗り、インパクトからフォローにかけて左足に体重移動する。これがボールを遠くに飛ばすために欠かせない動きである。

しかし悲しいかな、この体重移動とともに、われわれアマチュアゴルファーは、いくらボールの後ろにいろ、インパクトを左耳で聞けといわれても、頭は上がり、体そのものも左に動いてしまうのだ。

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