2019年6月27日(木)

日本兵遺骨をロ団体が収集 サハリン、占守島で

2018/11/20 10:00
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ロシア・サハリンや千島列島北東端のシュムシュ島(占守島)で、第2次大戦で犠牲になった旧日本兵や旧ソ連兵の遺骨を現地の団体「ロシア探索運動」が収集している。厚生労働省によると、同団体は日本人とみられる遺骨49柱を返還した。サハリン支部長のアルチョム・バンドゥーラさん(37)は「祖国に遺骨を返したいとの思いで活動している」と語る。

千島列島北東端のシュムシュ島で兵士の遺骨を捜すロシア探索運動サハリン支部のメンバー(9月)=同団体提供・共同

バンドゥーラさんによると、ロシア探索運動は2013年設立のボランティア団体で、政府の支援を受けて国内各地に拠点を置く。サハリン支部には学生や警察官ら男女35人ほどが所属し、積雪がない5~11月に長期休暇などを利用して遺骨収集を行っている。バンドゥーラさんは「最後の遺骨が見つかるまで捜し続けたい。人種は関係ない」と意気込む。

かつて北緯50度以南が日本領だったサハリンでは、1945年8月に対日参戦した旧ソ連軍が南部に侵攻。占守島にも日本のポツダム宣言受諾後の同18日に上陸し、武装解除中だった日本軍守備隊と戦闘になった。

今年8月下旬から占守島で遺骨を捜したロシア探索運動サハリン支部は、日本人とみられる4柱、ロシア人とみられる2柱を見つけた。現地入りした約20人は、テントや食料を運び込んで約20日間滞在。草原や岩場で金属探知機を使い、反応があった場所を丁寧にスコップで掘っていった。

旧日本軍の部隊名などを記した金属製のプレートもあった。「遺骨を見つけるたびに戦争の悲惨さが伝わってくる」とバンドゥーラさん。厚労省によると、これまでにサハリン支部が占守島で見つけた遺骨のうち、1柱を北海道小樽市の遺族に返還することができた。

サハリン州の州都ユジノサハリンスクにある支部と同じ建物内に、兵士の遺品を展示するスペースも設けた。バンドゥーラさんは「一人でも多くの人に遺品を見てもらい、戦争を考えるきっかけにしてほしい」と話した。〔共同〕

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