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不二製油、チョコ・海外で勝ち残り目指す 米社買収で

不二製油グループ本社は19日、米チョコレートメーカー、ブロマーチョコレートカンパニー社(イリノイ州)を買収すると発表した。今回の買収により、事業別の売上高はチョコ事業が最大になるほか、海外が国内を上回る。強みである油脂加工技術と、業務用チョコで世界3位に食い込む規模を生かして勝ち残りをめざす。

米社買収で会見する不二製油グループ本社の清水洋史社長(大阪市)

「世界3位のチョコレート会社になることが決まり、とても興奮している」。19日に大阪市内で開いた記者会見の冒頭、清水洋史社長はこう述べた。不二製油によると、業務用チョコの販売量はブロマー社買収後に合計約40万トンとなり、世界首位であるスイスのバリー・カレボー(約150万トン)や同2位の米カーギル(約65万トン)に迫る。

不二製油が過去に手がけたM&A(合併・買収)では、2015年のブラジル社買収の200億円強が最大だった。今回は買収総額が600億円以上になる見通しで、大きく上回る過去最大の案件になる。

同社は15年のブラジル社をはじめ、16年のマレーシア社、18年のオーストラリア社と、チョコ事業を手がける海外企業へのM&Aを立て続けに実行してきた。今回の買収もこの流れの一環といえるが、年商が約1000億円のブロマー社を子会社化することで、2つの大きなターニングポイントになる。

まず1つ目は、事業別の売上高で油脂事業を抜いてチョコ事業が最大になることだ。同社は祖業であるパーム油など油脂事業から、加工度を上げることで事業領域を拡大。チョコ事業は、チョコ原料を国内外の菓子メーカーの要望に応えるかたちに加工して供給する黒子として成長してきた。

こうした経緯をたどる不二製油の強みは加工技術だ。スナック菓子にコーティングしたり、パンに挟んだりといったチョコ製造が得意だ。同社によると、米国でのチョコ市場は年1%強の伸びだが、チョコを使うパンやスナック菓子などに広げるとさらに伸び率は大きいという。

2つ目は買収後の売上高の海外比率が57%と国内を逆転する。世界に有する工場は10カ国16カ所に広がる。チョコ原料のカカオ豆は主産地の西アフリカや南米などの供給が不安定だ。買収によって規模を生かしてグローバルで存在感を高めることで、調達を優位に進める狙いもある。(小泉裕之)

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