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イスラエル・ネタニヤフ政権、ガザ停戦で窮地に

(更新)

【カイロ=飛田雅則】イスラエルのネタニヤフ政権が窮地に追い込まれている。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの事実上の停戦に応じた決断に反発する極右政党が連立政権から離脱し、議会で過半数を失う瀬戸際に立つ。連立内には政権支持を表明した党もある一方、2019年11月に予定する総選挙の前倒しを求める声もくすぶる。

ネタニヤフ氏は18日、商都テルアビブで記者会見し、「治安状況が複雑になっているこの時期に、政権を壊すべきではない」と強調した。総選挙の早期実施を求めることは「無責任だ」とも述べ、他党の党首に連立維持を訴えた。

ネタニヤフ氏を取り巻く環境は厳しい。ガザで激しい攻撃の応酬を続けていたイスラエルとハマスは13日、事実上の停戦で合意した。しかしイスラエル国内では、約500発もロケット弾を発射したハマスに強硬姿勢を取るべきだとの声が多い。世論調査では停戦に応じたネタニヤフ氏の対応に対し、7割超が「満足しない」と答えている。

リーベルマン前国防相は「ハマスとの停戦はテロを受け入れることになる」と批判し、辞任した。同氏が率いる極右政党「わが家イスラエル」も連立離脱を表明した。

第1党で右派のリクードを率いるネタニヤフ氏は極右政党や宗教政党、中道政党など6党で連立を組んできた。国会(定数120)で5議席を持つ「わが家」の離脱で、連立与党の議席は61に減少した。あと1議席減れば、過半数を割り込む状況に追い込まれた。

連立を構成する各党の対応は割れている。停戦に反対する極右政党「ユダヤの家」党首のベネット教育相は国防相ポストを求め、拒否されれば政権を離脱すると示唆していた。だがネタニヤフ氏が国防相を兼務すると表明すると、ベネット氏は19日の会見で「ネタニヤフ氏を支えることを決めた」と語り、連立から離脱しない方針を明らかにした。

一方、ネタニヤフ氏が政権維持への協力を取り付けようとしている中道政党「クラヌ」の関係者は現地メディアに「連立は機能しない。ベネット氏の発表にかかわらず、選挙になるだろう」と語った。

ネタニヤフ氏にとってガザ停戦への国民の不満が高まるなかで総選挙を実施するのはハードルが高く、選挙の実施時期を遅らせたいのが本音とみられる。だが求心力は低下しており、連立政権は長く持たないとの見方も出ている。

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