2019年8月18日(日)

市場開拓「面」広げる SNS活用、浸透と拡散図る
スマートワーク経営調査

2018/11/19 2:00
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市場開拓力も企業の評価を左右した。デジタル技術の発達や、新興国の所得水準の向上などを受けてグローバル市場の重要性はかつてないほど高まっている。日本企業によるM&A(合併・買収)も増えている。シェアやブランド力を引き上げて、市場開拓を「面」で広げる戦略に各社が力を入れている。

あなた専用のお買い物アシスタントが登場――。ファーストリテイリングは2018年7月、洋服選びや着こなしの支援サービスを傘下のユニクロで本格開始した。「ユニクロIQ」で、専用アプリで人気商品やシーン別のボタンを押すとお薦めの商品を提案する。利用者が検索したキーワードや各商品の検索回数などのデータは、生産枚数を決めるのにも生かす。

交流サイト(SNS)やネット上での評価も活用する。社内にいる専門チームが集まった情報や意見を分析し、新商品の企画や生産数などにつなげる。今後は人工知能(AI)も使い、回答の精度を一段と高める計画だ。デジタル技術を顧客対応により直結させ、市場浸透を図る。

ブランド力を高めるための広報・広告宣伝で企業イメージをうまく演出しているのが、日清食品ホールディングス(HD)だ。有名アニメや人気ドラマをモチーフにリメークした物語を展開したり、他社CMをパロディー化したりするなど、安藤徳隆副社長らが先頭に立って企画している。若年層など幅広い年齢層が目をひくよう工夫する。広報・広告宣伝の費用はここ数年、年150億円前後で推移している。

SNSも意識し、CMの中に隠し要素を盛り込んで、ネット上で話題が拡散するような仕掛けも取り入れている。消費者の年齢層が上がりつつあるため、若年層に商品を手にとってもらう工夫が必要とみるためだ。一方で健康食品など高齢者向けの商品は、BS番組でCM展開するなど媒体選択にも工夫をこらす。

M&Aも市場開拓力を強化するための一つの早道だ。日本企業による海外企業の買収件数も伸びている。18年1~6月の海外M&Aは金額・件数ともに過去最高となった。

最新技術で顧客との接点を増やす(ユニクロのチャットボット)

最新技術で顧客との接点を増やす(ユニクロのチャットボット)

市場開拓力のランキングで上位に入った楽天もそうした一社。M&Aや出資により、海外展開や新サービスの開拓を進めてきた。現在、フランスや米国など29カ国に進出するほか、旅行予約やスマートフォン(スマホ)決済、電子書籍など70以上のサービスを展開する。6月に米国では位置情報を使った買い物サービスを提供するカーブサイドを買収した。

創業から21年を迎え、従業員数は約1万6400人と急激に拡大。英語の公用語化を進めた結果、新規採用のエンジニアのうち外国人が占める割合は7~8割にのぼる。企業の成長にあわせて人材の多様化も進んでいる。

今回の調査で現地スタッフのモチベーションや定着率の向上、本社と現地連携を良くするために実施していることを複数回答で聞いたところ、「自社の経営理念を現地語に翻訳している」が39.2%で首位だった。「本社内に海外事業をサポートする部門を設置」が33.2%で続いた。

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