「杉原千畝は命の恩人」 ビザ受けた男性が岐阜訪問
第2次世界大戦中に多くのユダヤ人を救った外交官、杉原千畝が発給した「命のビザ」で日本に渡ったイスラエル人の男性が16日、岐阜県八百津町を訪れた。小学生との交流会で「杉原は命の恩人。多くの人に彼のことを知ってもらいたい」と訴え掛けた。

八百津町は杉原の出身地とされる。訪れたのはベルティ・フランケルさん(80)や家族ら計7人。フランケルさんはポーランド生まれで、ナチス・ドイツから逃れるため、リトアニアの日本大使館でビザ発給を受け、日本を経由しニュージーランドに向かった。1969年にイスラエルに移民した。
同町では金子政則町長を表敬訪問した後、杉原をテーマに制作され地元の小学生が演じる劇を見学した。
杉原千畝記念館にも立ち寄り、展示の説明を熱心に聞きながら「ビザが発給されなかったら、一緒に来日した息子も孫もいなかっただろう」と感慨深げに話した。
21日まで日本に滞在し、ユダヤ人難民が上陸した福井県敦賀市などを訪問する。杉原とゆかりのある名古屋市や八百津町など4県6市町村でつくる「杉原千畝ルート推進協議会」が招待した。
〔共同〕
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