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「外国人雇用法」の制定を(大機小機)

2018/11/19 17:00
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出入国管理法改正案が国会に提出された。急速な高齢化で労働力制約が強まる中で、日本で働きたい外国人労働者を受け入れることは、双方の利益となる。

改正案では現行の専門的・技術的分野の高度人材に限らず、人手不足が顕著な分野について一定の専門性・技能を有する在留資格を創設するとしている。これは道路掃除のような単純労働と区別した「中度人材」である。中でも、特に熟練した技能を持つ場合には、家族の帯同や永住も可能としている。

法案では明確でないが、研修終了後に特定技能資格に移れるのであれば、矛盾に満ちた現行制度の下で苦労している外国人研修生も将来に希望が持てる。外国人受け入れは人手不足解消のためだけでなく、競争を通じて日本人の労働の質を高めることにも貢献する。

こうした法改正は、日本社会の現実に沿った合理的な判断といえる。しかし、多くの課題も指摘されているようだ。

例えば、入国管理局が国内の外国人管理の責任を担う点である。入国管理局はいわば、関税局のように国境で業務を担う組織であり、とても実効性は保証できない。民間企業に外国人の管理や生活支援を丸投げしているのも心もとない。

日本語教育が各種学校任せになっていることにも疑問がある。外国語としての日本語教育は母国の違いも考慮しなければならず、日本人に対して英語を教育するよりも困難である。

最も重要なのは、外国人労働者に日本人との同一賃金を担保することだ。これは労働基準監督署の責任である。社会保険料の徴収も不可欠だ。これには労働と社会保険を所管する厚生労働省の役割が欠かせない。

外国人を円滑に受け入れる社会基盤が十分に整備されていないから、様々な懸念が生じてしまう。入国管理局よりも、外国人労働に関する多様な業務を担う厚生労働省が包括的な「外国人雇用法」を制定し、主管官庁となってはどうか。

外国人を受け入れると日本人の賃金が下がるとか、医療保険が乱用されるといった批判もあるが、これらはもともと、日本の労働市場や医療保険に横たわっていた問題だ。これを契機に、長年先延ばしにされてきた日本の労働市場や社会保険の抜本的改革を進める必要がある。

(吾妻橋)

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