2018年12月13日(木)

政活費の支出、不正あっても返還請求できず 最高裁判決

社会
2018/11/16 17:48
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政務活動費を不正支出した神奈川県議に対し、県が返還請求するよう求めた住民訴訟の判決で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は16日、返還させなかった県の対応を違法とした二審・東京高裁判決を破棄し、住民側の請求を棄却。住民側の逆転敗訴が確定した。

第2小法廷は不正支出を認定したうえで、「交付金から支出総額を控除し、残金があれば返還すべきだ」とした県条例を検討。不正な支出が計上されていても、所属会派全体では支出が交付額を上回っており「返還を求めることはできない」と判断した。

会派に対して政務活動費を一括支給し、会派に残金がなければ不正があっても返還を求められない県条例の盲点が明らかになった。同様の仕組みを持つ自治体はほかにもあり条例見直しの動きにつながる可能性がある。

判決によると、同県の中村省司県議は2011~13年度、実体のない広報誌の印刷費として約518万円を計上し、当時所属していた自民党県議団から政活費を支給された。中村県議の不正支出分を除外しても、県議団全体の支出額は政活費交付額を上回っており、持ち出しが生じていた。

同県の住民が15年に提訴し、一、二審判決は「県は県議団に対し、不当利得の返還請求権を持つ」として県が返還を求めないのは違法と判断。県が上告していた。

黒岩祐治県知事の話 県の主張が認められ、適切な判決と考えている。

桐生秀昭県議会議長の話 政務活動費が税金を財源としていることを改めて認識し、適切な運用に努めたい。

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