2018年12月10日(月)

ウナギ稚魚の取引透明化へ 新団体が「産地証明書」発行

サービス・食品
2018/11/16 17:28
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ニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」の適切な取引を目指し、全国の流通業者や関係団体などが参加する新組織が16日、発足した。稚魚の流通業者が集まり、全国組織を設立するのは今回が初めて。不漁で高騰する稚魚は密輸や密漁が社会問題になっている。取り扱い情報を共有し、適正な取引を経たと認定した稚魚に「産地証明書」を発行。資源管理の強化につなげる。

ウナギ稚魚の「産地の明確化、流通の透明化に取り組む」と話す鈴木治代表(16日、東京都内)

ウナギ稚魚の「産地の明確化、流通の透明化に取り組む」と話す鈴木治代表(16日、東京都内)

新しい団体は日本シラスウナギ取扱者協議会(東京・港)。稚魚の採捕や卸、貿易に関わる全国の大手企業や団体が加盟する。

産地の証明書は日本でシラスウナギ漁が解禁される12月から発行する。取れた量や時期、場所などの情報を加盟するメンバーから集めて新団体が集約。適切なルートを経由したかどうかを判断する。密漁などの違法性がないとみなした稚魚に産地や漁獲時期を示した証明書を発行。養殖業者は流通経路を把握でき、不法なルートで流れる稚魚の調達を防ぐことができる。

代表には全国淡水魚荷受組合連合会(東京・港)の鈴木治会長が就任した。鈴木代表は同日の会見で「業界自ら正しい情報を発信し、ウナギ産業を守り発展させたい」と抱負を述べた。

日本は世界最大のウナギ消費国。年々減少する資源を守るため、養殖池へのシラスウナギの池入れ数量を制限するなどの管理を行っている。ただ稚魚は「白いダイヤ」ともいわれ、不漁だった今春は一時1キロあたり400万円と過去最高値圏まで高騰。密漁や密輸が後を絶たない。

ウナギ専門店が加盟する全国鰻蒲焼商組合連合会(東京・中央)の三田俊介理事長は「稚魚の透明性を欠く流通は、業界全体にダーティーな影響を与えかねない。安心して食文化を楽しんでもらうため、業界全体で力を合わせることが課題」と話した。

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