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マラソンの着地、足先から? かかとから?
ランニングインストラクター 斉藤太郎

(3/3ページ)
2018/11/20 6:30
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前方向に上半身が崩れ続けるマラソンと対照的に、対人スポーツでは左右に移動する局面が多々あります。上半身を飛行機の操縦かんに例えてみましょう。いきなり脚で左右に進もうとするのではなく、進みたい方向に操縦かんを倒し、後から脚がついてくる。そんな順序の身のこなしを私は推奨しています。

枝葉にすぎない足先からの着地だけを見るのでは、記録向上には結びつかないと考えます。つま先からの着地を成り立たせているのは上半身の傾き。鍛錬が足りない人や体重が絞り切れていないランナーは、前傾をつくろうとしてもおなかがゆがみ、軸をキープできません。

キプチョゲ選手の紹介で聞く「異次元の走り」「筋力があってなしえている」などの言葉が指しているのは、上半身の軸が曲がらず適度な崩れをキープし続けられる体幹深層の筋力と、それとつりあったスピード。大きくいって、この2点だと考えます。繰り返しますが、つま先で走り続けようとして、足首やふくらはぎといった末端部分の筋力強化に流れるのはいいとはいえません。

日ごろのトレーニングはもちろん、日常生活で歩くときから上半身の重たさを自覚し、その傾きやバランスを意識しながらいろいろと試してみてください。そうして自分に合った走り方を見つけ、快走を目指していただけたらと思います。

さいとう・たろう 1974年生まれ。国学院久我山高―早大。リクルートRCコーチ時代にシドニー五輪代表選手を指導。2002年からNPO法人ニッポンランナーズ(千葉県佐倉市)ヘッドコーチ。走り方、歩き方、ストレッチ法など体の動きのツボを押さえたうえでの指導に定評がある。300人を超える会員を指導するかたわら、国際サッカー連盟(FIFA)ランニングインストラクターとして、各国のレフェリーにも走り方を講習している。「骨盤、肩甲骨、姿勢」の3要素を重視しており、その頭の文字をとった「こけし走り」を提唱。著書に「こけし走り」(池田書店)、「42.195キロ トレーニング編」(フリースペース)、「みんなのマラソン練習365」(ベースボール・マガジン社)、「ランニングと栄養の科学」(新星出版社)など。

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