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マラソンの着地、足先から? かかとから?
ランニングインストラクター 斉藤太郎

(2/3ページ)
2018/11/20 6:30
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走法については以下の3つに大別できます。

・かかとから着地する「ヒールストライク走法」
・足裏全体で地面をとらえる「ミッドフット走法」
・足先から接地する「フォアフット走法」

いずれも一長一短ありますが、一つ気になるのが、好記録を出している選手に多いフォアフット走法の取り上げられ方です。キプチョゲ選手の紹介映像では主に腰から下と足先にスポットが当てられていました。頭までも含めた全体があっての足運びだということを、もう少し説明してもらえたらと感じました。そうでなければ子どもたちや一般ランナーに誤解を与えかねません。つま先からの接地に焦点を当てるばかり、安易に体の先端部分の筋力強化に流れては本末転倒だと考えます。

日常生活で歩くときから上半身の重たさを自覚し、自分に合った走り方を見つけてほしい

日常生活で歩くときから上半身の重たさを自覚し、自分に合った走り方を見つけてほしい

部位ごとの重さの比率を調べたところ、一般的に次のような割合になっているそうです。

・頭+首+胴体(胸から骨盤)=5割強
・両腕=12%前後
・両脚=30%前後

このことをふまえて、今回は頭+首+胴体、いわゆる「上半身」の部分に注目したいと思います。

かかとからの着地走法

多くの日本人ランナーは上半身をほぼ垂直にして走ります。骨盤が後方に傾き、頭を前に出す猫背型のランナーもここから派生したタイプと扱います。

ここでの足運びは、自然とかかとからの着地になると考えます。着地した足が体の真下にきたタイミングで最も強く地面に力が伝わり、その反発力を生かして前に進みます。その後は、体より後ろで足先が地面から離れていく。体の真下で足運びのサイクルが繰り返され、上手に体を前方へ運ぶ走り方です。

フォアフット走法

上半身が垂直の状態で、足先から着地するフォアフットに変えるとどうなるでしょうか。足先を地面に突き刺すような形になり、強いブレーキがかかってしまいます。効率的とはいえず、けがのリスクを伴います。

フォアフット走法でまず重視したいのは、足先ではなく、軸を保ったまま上半身を前傾させること。体重の半分以上を占める上半身が前方向にバランスを崩せば、体はつまずくように傾き、自然と足が前に振り出されて着地します。左右の足がつまずかないように地面をとらえて体を支える走り方。上半身の前への移動はとても速く、どんどん前に進みます。足は上半身よりもやや後ろで回転し、自然と足先から着地することになります。このバランスでは、かかとから着地する方が不自然です。

私は、リラックスして走る際には「頭+背骨」をまち針のように意識しています。両腕と両足はそのまち針から生えているロープのイメージ。まち針が前方に崩れることで両腕と両足がスイングされます。傾きが大きいほどスイングは速くなります。

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