さいたま市、データ使い健康支援 企業や医療機関と連携

2018/11/16 0:00
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さいたま市は企業や医療機関と連携し、市民から提供を受けた体重や消費カロリー、購買データなどの個人データを活用して、住民に健康に関する商品やサービスを提案する実証実験を始める。イオンリテールやウエルシア薬局などが参画する。住民の健康づくりを支援するとともに、情報の管理や利用方法を検証し、個人データを使った住民サービス向上策を検討する。

「ミソノ・データ・ミライ」と名付けたプロジェクトで、一般社団法人「おもてなしICT協議会」と連携して取り組む。

同市浦和美園地区の住民を中心にモニター1000人を12月末まで募る。イオンリテールやウエルシア薬局のほか、タニタの子会社、タニタヘルスリンク(東京・文京)や順天堂大学医学部付属練馬病院(東京・練馬)などがデータ利用者として参加する。

住民は体重や年齢のほか、消費カロリー、体組成などを活動量計などを通じて提供。ご当地WAONカード「さいたま市みんなで健康WAON」の購買データを含めて、個人データは浦和美園地区の街づくりに取り組む一般社団法人「美園タウンマネジメント」が管理するデータベースに蓄積する。住民はスマートフォン(スマホ)の専用アプリで提供する情報の範囲や提供先を選べる。

さいたま市浦和美園地区では健康づくのイベントが多く開かれている(同地区内での体操教室)

さいたま市浦和美園地区では健康づくのイベントが多く開かれている(同地区内での体操教室)

モニターの住民には、さいたま市や参加企業などが11月下旬から開催するヨガや料理教室、スポーツクラブの体験会などに参加できる特典をつける。参加するとWAONポイントが付与される。

各企業や病院は早ければ12月からデータベースの情報を分析し、個人に合った自社サービスや商品を提案する。例えば、集めた情報から食事や行動の傾向を分析し、痩せたい人に最適な食材やサプリメントを提案するほか、運動や食事に関するセミナーも開催する。

企業はデータをビジネスに活用できるほか、住民は企業などの提案を基に日常生活を改善し、健康づくりに取り組める。さいたま市は情報の収集や提供時のルールなどを検証し、情報の利活用を健康分野以外にも広げていく。

政府は購買履歴などの情報を集め、活用したい企業に提供するサービス「情報銀行」を推進している。ただ、企業のデータ利用が広がるなか、個人情報の提供に不安を感じる人は多い。さいたま市は「行政が関与することで利活用を推進し、住民サービス向上につなげたい」(環境未来都市推進課)としている。

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