2019年8月23日(金)

古民家改修・活用を支援 長野信金などがファンド

2018/11/15 18:30
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長野信用金庫(長野市)は15日、長野市中心部の活性化を促す総額8000万円の「NAGANOまちづくり応援ファンド」を設立した。民間都市開発推進機構(民都機構)と連携し、善光寺門前を中心とした市街地の古民家や空き家のリノベーション(改修)に、ファンドの資金を活用する。まちづくりを金融面から後押しする狙いがある。

質問に答える長野信金の市川理事長(右)と民都機構の五十嵐常務理事

空き家や古民家のリノベを通じて中心部の活性化を図る(長野市の中央通り)

ファンドの存続期間は20年で、長野信金と民都機構が4000万円ずつを出資する。投資対象は長野市中心市街地や善光寺周辺で、建物の改修を実施する法人。投資額は100万~2000万円で、自己資本額の2倍かつ事業費の3分の2を上限とする。

「300万~500万円の小口案件が中心になる」(同信金地域みらい応援部)との見立てで、年間5件ほどの投資を見込む。まず年度内に1号案件の出資を実行する予定だ。

投資手法としては優先株の引き受けと匿名組合出資を利用する。出資を受ける企業側には資本増強のほか、最長で10年後に一括償還できるメリットがある。また融資と異なり赤字期に配当が不要な利点もある。ファンドが投資する際には長野信金や日本政策金融公庫などの金融機関から融資を受ける必要がある。

ファンドは有限責任事業組合(LLP)とする。一般的な投資事業有限責任組合(LSP)と異なり、専門の運用会社ではなく長野信金と民都機構が案件の発掘や投資審査なども含め直接運用する。長野信金はこれまで県内全金融機関が出資する「ALL信州観光活性化ファンド」などへの出資はあったが、独自に運用するファンドは初めて。

15日に記者会見した民都機構の五十嵐芳彦常務理事は「エリアが善光寺の門前町であり、日本の文化保存とにぎわい創出という意味で非常に価値のあるファンド組成だ」と話した。長野信金の市川公一理事長は「できれば北信地域全体に(投資対象を)広げたい」と活用拡大に意欲を示した。

長野信金はこれまで善光寺門前の活性化事業として長野市などと連携し、専門の担当者を設置した創業者への伴走支援や事業者の育成プロジェクトなどを実施してきた。ファンド設立に併せて重点支援対象地域を従来のJR長野駅~善光寺の地域から善光寺の北側にまで拡大。その上で新たに金融支援体制を確立することで、善光寺門前のさらなる活性化を図る。

民都機構が手掛けるファンドは全国5例目で長野県では初めて。ファンド規模は朝日信用金庫(東京・台東)と組んだ「谷根千まちづくりファンド」の1億円に次ぐ大きさとなった。

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