「テレビは音にもこだわる」 ソニーの高木専務

2018/11/15 17:35
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ソニーでテレビ事業を統括する高木一郎専務は15日、日本経済新聞などの取材に応じて「画音質で差異化していく」と音質にもこだわる方針を明らかにした。大画面化を推し進めることに加え、薄型テレビでも没入感のある音の実現を目指す。高価格帯路線を継続し、ソニー全体のキャッシュカウとしての役割を果たしていく考えだ。

高木一郎専務は高付加価値路線の継続を宣言した

「音質はまだ始まったばかり。音質でリーダーであり続けないといけない」。高木専務は画音質を「我々の真骨頂」と話し、改めて強化する姿勢を示した。音質強化の例として、有機ELテレビで実現した画面そのものを振るわせて音を出す技術などを挙げた。

消費者がテレビでの映像に没入感を得るには「音と絵のバランスが不可欠」と話した。木井一生ソニービジュアルプロダクツ副社長も「大画面化が進めば、今のままの音のシステムでは足りない」と、音領域へさらに踏み込む考えを示した。

大画面化が進めば、さらに高解像な映像を実現できる「8K」も視野に入る。1月には8K向けのプロセッサー技術を発表済み。高木専務は「100インチくらいになると4Kでも多少画面が粗くなる」と、8Kに含みを持たせた。一方で「顧客が価値を感じないと普及しない」とも話し、参入時期は慎重に探る考えを示した。

パネル価格は長期的に下落するとの見方が強いが「パネルと一緒になって値段を下げたら、営業利益が落ちる。新しい技術で対価を受け取る」と言及した。プレミアム価格帯で勝ち残る考えを改めて示した格好だ。

ソニーのテレビ事業は2014年までの10年間で8000億円の赤字を計上し、業績悪化の要因となったが、足元では黒字が定着している。高木専務は「テレビが不調の時は社内でリスク変動領域と位置付けられ、監視監督される立場だった」と振り返った。「今はキャッシュカウの位置付けに変わった。しっかり責任を負ってまっとうしていく」という。

(岩戸寿)

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