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クライミング、東京五輪へ必要な「スピード」強化
欧州勢に後れ、成果も徐々に

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2018/11/18 6:30
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スポーツクライミングのアジア選手権が11月上旬、鳥取県倉吉市で行われた。5日間の日程の最終日に実施されたのが、2020年東京五輪の種目に採用されている「複合」だ。女子は第一人者の野口啓代が優勝し、2位に野中生萌、3位に伊藤ふたばと日本選手が表彰台を独占。男子も楢崎明智(いずれもTEAM au)が初優勝を飾るなど、層の厚さをみせつけた。だが、9月の世界選手権では複合で男女ともにメダルなし。世界で勝つために、選手はさらなるレベルアップを求めている。

複合女子で表彰台を独占した日本勢。(左から)2位の野中、優勝した野口、3位の伊藤=共同

複合女子で表彰台を独占した日本勢。(左から)2位の野中、優勝した野口、3位の伊藤=共同

複合はほぼ垂直の15メートルの壁を1対1で登って速さを競うスピード、設定された4つの課題で登れた回数を競うボルダリング、到達高度を争うリードの3種目を1日で行う。それぞれの順位をかけ算してポイントが少ない選手が上位にくる仕組みで、問われるのは総合力。メダルを狙うのであれば、どれかで1位を取ることと苦手種目をつくらないことが重要になる。

日本はもともとボルダリングとリードで世界トップレベル。今季のワールドカップ(W杯)国別ランキングではボルダリングが1位、リードは2位。世界選手権でもボルダリングで男子の原田海(日新火災)が優勝し、女子も野口が銀メダルを獲得した。2008年から国民体育大会の山岳競技でこの2種目が実施されていて、「1人の選手が2種目する素地があったことが今につながっている」と日本代表の安井博志ヘッドコーチは指摘する。

五輪での出遅れは致命傷に

一方、日本にとって鬼門といえるのがスピードだった。今季の国別ランキングは14位。欧州勢に後れを取っているのは国内に練習できる壁が少なく、強化が進んでいなかったからだ。五輪を考えれば避けては通れず、最初に行われるこの種目で出遅れると致命傷になる。それぞれの選手は海外の大会を転戦しながら試行錯誤を続けているが、徐々に成果も出てきた。

アジア選手権では野中が女子の日本記録を更新した。複合に出場した6選手の中でトップの8秒574。ポイントはスタート直後の一番左にあるホールドを使わず、ショートカットして直線的に上がる登り方にあった。もともと日本人の中ではスピードを得意とする選手だが、男子の楢崎智亜(TEAM au)が8月のジャカルタ・アジア大会で披露した動きを参考に新たな登り方に挑戦。「単純に数手少ないので速い。体に染み込めばもっと(タイムを)削れる」。取り組み始めてまだ日が浅いが、早速好記録が生まれて手応えをつかんだ。

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