メキシコ、国民に再び「意見調査」 観光鉄道建設で

2018/11/15 3:19
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【メキシコシティ=丸山修一】メキシコのロペスオブラドール次期大統領は南東部ユカタン半島のリゾート地、カンクンを起点とした観光鉄道「トレン・マヤ」の建設などを巡り国民に「意見調査」を実施する。10月には同様の手法でメキシコシティ空港の代替施設の建設中止を決めている。重要政策を法的根拠のない手法で決める政権運営に批判も出ている。

メキシコのロペスオブラドール次期大統領=ロイター

今回の意見調査は今月24、25日に実施する。管理運営は国の選管当局ではなく前回同様にロペスオブラドール氏が決めた民間団体が担う。調査は投票方式で全国の有権者が参加できるが、投票所は全市町村に設置されるわけではない。観光鉄道のほか石油精製施設の建設、南部オアハカ州を中心とした物流網整備といったインフラ整備と年金や奨学金の拡充などの社会政策も意見調査に含まれる。

調査は現行の法律に基づいたものではなく法的な効力はないが、ロペスオブラドール氏は「国民の決定」として正当性を主張している。今回の調査項目はすべて自身が選挙期間中に公約してきたものばかり。いずれも巨額資金が必要で費用対効果などに疑問の声も出ているが、大統領選での5割を超える支持からみると、賛成多数となるのはほぼ確実な情勢だ。

一方で空港建設を巡る前回調査では地元メディアから複数回の投票が可能だったとの指摘が相次いでいるほか、投票に際して国民に示す情報が不十分だったとの批判もある。市場や経済界では法的根拠のない意見調査による政策決定という手法は今後の政権運営の不確実性が増すとの懸念が高まっている。空港建設の中止決定時には通貨ペソや代表的株価指数が急落している。

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