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稀勢の里、攻めの姿勢実らず4連敗 大相撲九州場所

物言いの協議が終わり、阿武松審判部長(元関脇益荒雄)が「稀勢の里の肩が早く(落ちており)、行司軍配差し違えで栃煌山の勝ちと決定しました」とアナウンスすると、悲鳴にも似たどよめきが起こった。金星なのに館内が興奮する様子はない。横綱に同情するような静かな空気が、今の稀勢の里を如実に物語っている。

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れた稀勢の里

30年前に横綱として初日から3連敗、4日目に初白星を挙げた元大乃国の芝田山親方は取組前、稀勢の里の奮起に期待をかけていた。「下を向いても白星が返ってくるわけではない。自分が持っているものを全部出してやり切る。いかに自分に打ち勝てるかだ」。稀勢の里も同じ思いだったようだ。

立ち合い。左はずで押し込みながら前へ出た。得意の左を十分差せなくても構わず前へ前へ圧力をかけた。前日までは左差しにこだわり、受けに回ることが多かったが、この攻撃的な姿勢こそが稀勢の里の相撲だ。土俵際まで追い詰めたが、栃煌山を正面に置けずに捕まえきれない。いなされながらすくい投げを食らい、稀勢の里の左腕がわずかの差で先に落ちた。

相撲で勝っても勝負に勝てない。場所前に順調な調整を重ねても本場所で勝てない。87年ぶりとなる横綱の初日からの4連敗に、無言で会場を後にした稀勢の里。横綱の体面を度外視して出場を続けるのか、休場して来場所に再起をかけるのか、それとも……。大きな決断を迫られている。(金子英介)

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